研究課題/領域番号 |
15590555
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
公衆衛生学・健康科学
|
研究機関 | 青森県立保健大学 |
研究代表者 |
竹森 幸一 青森県立保健大学, 健康科学部, 教授 (50003546)
|
研究分担者 |
山本 春江 青森県立保健大学, 健康科学部, 教授 (00315540)
浅田 豊 青森県立保健大学, 健康科学部, 講師 (00315532)
|
研究期間 (年度) |
2003 – 2005
|
キーワード | 生活習慣 / 食塩過剰摂取 / シナリオ学習 / チューターガイド / PBL / 食生活 / 教育モデル / 血圧 |
研究概要 |
本研究の目的は、大学における新たな教育方法、すなわち学生がある事例をもとにしたシナリオに基づいて、自主的、自立的に学習し、学生間で相互に助け合いながら学習するという教育方法であるPBL (Problem Based Learning)の手法を、地域住民の生活習慣改善に応用した新しい教育モデルを開発することである。平成15,16年度は青森県N町、17年度は青森県T町で減塩を中心とした食生活改善教室を開催しながら、新教育モデルの開発を行った。 教室参加住民は、開発したTYA方式の主特徴であるシナリオを基盤として、チューターによるサポートを受けて、減塩を中心とする生活習慣改善のための知識やスキルを習得することができた。各年度のグループワークの質的分析の結果、前半の学習では(1)自分の減塩行動・工夫点の振り返り、(2)自分の食生活の振り返り等の学習過程、後半では(1)確実かつ長期的に実行可能な目標の導出・再構築、(2)生活習慣全体に関わる健康行動の重要性の理解等の学習過程を経た。参加住民同士が、お互いの生活経験を学習資源とした自由な討議を行なうことが減塩に関する行動変容・実践につながったと捉えられる。 N町教室終了後の追跡において、教室参加群は教室終了後の低下した食塩レベルを維持していたグループ(維持群)とリバウンドがみられた群(戻り群)に分けられた。維持群の喫煙、飲酒、運動などの健康習慣レベルが戻り群や検査群のレベルより高かった。このことから食習慣は他の生活習慣と関連しあっており、生活習慣改善を目指す健康教育は主目的とする生活習慣と共に他の生活習慣の改善も組み込んだプログラムが効果的であると考えた。
|