研究課題/領域番号 |
15590557
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研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
西 信雄 岩手医科大学, 医学部, 助教授 (80243228)
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研究分担者 |
板井 一好 岩手医大学, 医学部, 助教授 (10048572)
藤岡 知昭 岩手医大学, 医学部, 教授 (80173409)
岡山 明 国立循環器病センター, 予防検診部, 部長 (60169159)
小栗 重統 岩手医大学, 医学部, 助手 (60316354)
小野田 敏行 岩手医大学, 医学部, 講師 (00254748)
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キーワード | 慢性腎不全 / 人工透析 / 動脈硬化危険因子 / 高感度CRP / 脈波伝播速度 |
研究概要 |
【目的】本研究は人工透析患者を対象に、大規模な地域疫学研究により循環器疾患の危険因子を総合的に明らかにすることを目的として調査を実施した。 【対象と方法】盛岡医療圏(人口436,132人)の計8医療機関で人工透析を受けている732人(人口100万人対1,678人)中、7医療機関の688人を調査対象とした。 【結果】本研究に同意した600名(87%)の性別の内訳は男396人、女204人で、平均年齢はそれぞれ58.8歳、60.6歳、平均透析期間はそれぞれ8.9年、8.2年であった。人工透析にいたった基礎疾患は、慢性糸球体腎炎が最も多く30.7%、次いで糖尿病性腎症が24.7%であった。年齢が20歳以下または80歳以上の者、透析期間が6か月未満の者、透析回数が1週間あたり3回未満の者、さらに高感度CRPが10mg/dlを超える者を除外して407人を対象に分析を行った。高感度CRP(対数変換)値を目的変数、年齢、性、BMI、収縮期血圧、LDLコレステロール、HDLコレステロール、HbAlcを説明変数として重回帰分析を行うと、HDLコレステロールのみが高感度CRP値と有意に関連していた。 【考察】本対象患者と年齢構成を合わせた地域一般住民において同様の分析を行うと、高感度CRP値にはBMI、HDLコレステロール、HbAlcが有意に関連していたことから、人工透析患者では既知の動脈硬化危険因子以外にCRP値を上昇させる要因が存在する可能性が示唆された。なお来年度は透析患者において脈波伝播速度(PWV)を測定し、今年度地域住民約200人を対象に測定した結果と比較する予定である。 【結論】高感度CRP値と動脈硬化危険因子との関連では、人工透析患者と地域一般住民とで異なる結果が得られた。今後脈波伝播速度の測定値も含めて、人工透析患者における動脈硬化危険因子の影響を総合的に解析する必要がある。
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