• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2004 年度 実績報告書

新規シリカ連続体を利用した法医鑑定試料中薬物のハイスループット分析に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15590578
研究機関広島大学

研究代表者

奈女良 昭  広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 講師 (30284186)

キーワードモノリス / 覚せい剤 / 有機リン系農薬 / 迅速抽出
研究概要

本研究は、分離カラムの新規充填剤として開発されたモノリス型カラムを利用し、生体試料中の薬物抽出への可能性について検討した。
1)尿中覚せい剤抽出法の改良
尿中覚せい剤の抽出にpH10の緩衝液を使用した場合、メタンフェタミン(MA)の抽出率は80%であったがアンフェタミン(AP)の抽出率は40%に留まった。緩衝液の代わりにイオンペア剤(オクタンスルホン酸)を使用した結果、メタンフェタミン、アンフェタミンともに100%の回収率が得られた。同様の方法で尿中MDMAとMDAも抽出可能であった。
2)直線性、再現性の検討
尿0.1mlを本研究で開発した方法で抽出してHPLCで分析した結果、MA, AP, MDMA, MDAともに0.2〜20μg/mlの範囲で直線性が得られた。また、5μg/mlの薬物添加尿を分析したばらつきは、1.64〜5.09%であった。実際の中毒患者尿を分析した結果、内因性物質の妨害のないクロマトグラムが得られた。
3)有機リン系農薬の抽出
有機リン系農薬の代表としてフェニトロチオン、マラチオン、ダイアジノン、メチダチオンを用いて検討した。尿に添加した有機リン系農薬の回収率は、メチダチオンを除いて80%以上であった。メチダチオンが抽出されなかった原因については、検討中である。
4)既存の抽出法との比較
既存の抽出法では、溶出液の濃縮が必要であるが、本法では濃縮の必要がない。また、操作も簡便であり、生体試料中の薬物抽出の一手法となり得る可能性が示された。ただし、細管を通すために、事前に試料を濾過する必要がある。

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi