研究課題
基盤研究(C)
脱共役蛋白質uncoupling protein (UCP)は、ミトコンドリアでの酸化的リン酸化を脱共役させ、脂肪などのエネルギー源をATPに合成することなく熱に転換する機能分子ファミリーである。1.EtOH投与1時間後、0.5及び1.0g低用量でUCP1mRNA発現が抑制された。2.5-HT2cアゴニストmCPP10mg/kgi.p.投与により、UCP1mRNA発現は1時間後で抑制、4時間後で増加した。mCPP誘導DA,5HT放出は増加した。3.5-HT2cアンタゴニストSB206553 10mg/kg投与により、0.5gEtOH投与によるUCP1mRNA発現減少を抑制した。4.C3H/HeとDBA/2J系マウスを比べて、生理的条件でのC57BL/6J系マウスBATUCP1mRNA量は、有意に低値を示した。5.C3H/HeJ系マウスにおいて、EtOH投与後1時間にBATUCP1mRNA発現は大きく減少し、8時間後においてもその減少を示した。DBA/2J系マウスのBATUCP1mRNA発現は、EtOH投与8時間後に減少した。6.C57BL/6J(高アルコール嗜好性)系マウスは、EtOH誘導BATUCP1mRNA発現の変化は認められなかった。エタノール投与によりUCP1mRNAは、経時的変化を示し、エタノールによるUCP1mRNA発現に視床下部5-HT2c受容体の関与が認められた。また、エタノール誘導UCP1mRNA発現には、遺伝的背景が示唆された。
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