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2003 年度 実績報告書

遺伝子改変動物を用いたABO血液型物質に対する抗体産生機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 15590586
研究機関自治医科大学

研究代表者

岩本 禎彦  自治医科大学, 医学部, 教授 (10232711)

研究分担者 熊田 真樹  自治医科大学, 医学部, 助手 (40326830)
奥田 浩  自治医科大学, 医学部, 助教授 (50285772)
亀崎 豊実  自治医科大学, 医学部, 講師 (90316513)
福井 えみ子  宇都宮大学, 農学部, 助教授 (20208341)
近江 俊徳  自治医科大学, 医学部, 助手 (40296091)
キーワードラットABH抗原 / トランスジェニックラット / ラットABHオーソログ
研究概要

Wistar系ラットへのヒトAおよびB糖転移酵素遺伝子のトランスジェニック実験で、A型抗原の異所性発現と、B型抗原の新規発現を認め、それぞれAトランスジェニック、Bトランスジェニックラットとした。ラット臓器のなかで最も著明にABH抗原の発現を認めた小腸を移植片として、これらのラットとwild Wistarの3系統間で、移植実験を行った結果、AおよびBトランスジェニックラットをレシピエントとした場合に最も激しい移植片の拒絶が起こることが判明した。また、合成A糖鎖抗原に対する抗体産生の上昇も起こることを認め、AおよびB抗原ならびにAおよびB糖転移酵素遺伝子の異所性発現に伴う新規抗原が、ヒトはラットにおいて強力な移植片拒絶抗原として機能していること窺わせる結果となり、作成したAおよびBトランスジェニックラットは、ABOミスマッチ移植のモデル動物として極めて有用な動物になりうると考えられる。また、トランスジェニックラットでは合成A抗原に対する自然抗体を保有していることが明らかになり、この抗体産生機序を明らかにするために、現在、wild、AおよびBトランスジェニックラットにおける胎生期におけるABH抗原発現の免疫組織学的解析を開始した。さらに以前明らかにしたラットのABOオーソログcDNAのゲノムシークエンスを明らかにするために、Norway系ラットゲノムのPACライブラリーをスクリーニングした。その結果、合計40クローンがポジティブクローンとして樹立された。ABOトランスフェラーゼ第7エクソンに相当する領域の塩基配列を決定した結果、これらの40クローンは4種類に集約され、A型転移酵素に類似した配列を持つものが2種類、B型糖転移酵素に類似したものが2種類認められ、Wistar系ラットとは異なる結果であった。現在、1つのクローンの全塩基配列を決定しているところであり、判明すればヒトABO抗原の多型の起源に迫れるものと期待される。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 岩本 禎彦: "ラットABOホモログ遺伝子重複とその多型"DNA多型. 11. 38-41 (2003)

  • [文献書誌] Sadahiko, Iwamoto: "DNA-based identification resolved suspected misdiagnosis due to contaminated cytological specimens."Leg Med. 5. 246-250 (2003)

  • [文献書誌] Toshinori, Omi: "cDNA cloning, mapping and polymorphism of the porcine Rhesus (RH) gene."Anim Genet.. 34. 176-182 (2003)

  • [文献書誌] Toyomi, Kamesaki: "A novel mutation in the RHD gene in Japanese individuals with weak D, encoding an amino acid change in the 11th transmembranous domain of the RhD protein."Vox Sang.. 84. 141-141 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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