漢方薬のもつリンパ球幼若化活性が「薬剤による刺激試験(DLST)」に及ぼす影響を明らかにするため、漢方薬を服用したことのない初診患者において、漢方薬に含まれる生薬に対するDLSTを測定した。平成16年度は代表的生薬である柴胡と甘草についてDLSTを施行した。書面にて同意の得られた計4人(男1人女3人)で柴胡と甘草に対するDLSTを測定できた。基礎疾患は多岐にわたったが、ステロイドや重疫抑制剤内服中の患者や薬物アレルギーの既往のあるものは対象から除外された。DLSTは外注検査で施行され、添付した柴胡と甘草の煎じ液がフィルター濾過後に6濃度で添加され通常の方法でDLSTが測定された。 柴胡に対するDLSTは4人中4人で、甘草に対するDLSTは4人中3人で陽性となった。同薬に対するDLSTは偽陽性を呈しやすい。
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