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2005 年度 実績報告書

薬剤耐性H.pylori感染に対する補完・代替療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 15590602
研究機関京都府立医科大学

研究代表者

喜多 正和  京都府立医科大学, 医学研究科, 助教授 (60153087)

研究分担者 今西 二郎  京都府立医科大学, 医学研究科, 教授 (40112510)
キーワードHelicobacter pylori / 漢方薬 / 生薬 / 薬剤耐性菌 / 補完・代替療法
研究概要

1、H.pyloriに対する漢方薬(生薬)の抗菌効果の検討
昨年度までに、漢方薬としては補中益気湯(TJ-41)、生薬としてはオウレン、チョウジ、カンゾウ、インチンコウなどに抗菌効果があることを明らかにした。本年度は、オウレンを主成分とする漢方薬である黄連湯の抗菌効果をin vitroおよびin vivoで検討した。その結果、黄連湯はin vitroでは強いH.pyloriに対する抗菌効果が認められ、薬剤耐性菌に対してもほぼ同様の抗菌効果を示すことが明らかとなったが、in vivoにおいてはその抗菌効果は弱かった。また、生薬の2剤併用療法の可能性を検討したが、相加的効果しか認められず、相乗的効果は認められなかった。
2、H.pyloriに対する植物由来物質の抗菌効果の検討
昨年度までに、13種類のエッセンシャルオイルを対象にH.pyloriに対する抗菌効果をin vitroで検討した結果、レモンバーベナ(Lippia alternifolia)およびレモングラス(Cymbopogon citratus)が強い抗菌活性を示し、薬剤耐性菌に対しても同様の効果を示すことを明らかにした。本年度はマウス感染モデルを用い、in vivoにおける抗菌効果を検討した結果、レモングラスがin vivoにおいても強い抗菌効果を示した。また、プラウノイ植物抽出精製油であるプラウノトールについても薬剤耐性H.pyloriに対する抗菌効果を検討した結果、in vitroおよびin vivoにおいても有意な抗菌効果を認めた。
以上の結果より、一部の漢方薬(生薬)および植物由来物質はH.pyloriに対してin vitroおよびin vivoにおいて抗菌効果を示すことより、H.pylori感染に対する補完代替療法として有用である可能性が示唆された。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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