研究課題/領域番号 |
15590608
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研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
金子 宏 愛知医科大学, 看護学部, 教授 (60214467)
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研究分担者 |
今村 祐志 愛知医科大学, 医学部, 助手 (90329780)
山口 力 愛知医科大学, 医学部, 助手 (70288538)
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キーワード | 呼気テスト / オクタン酸 / ウレイド / 胃排出能 / 口-盲腸到達時間 / 機能性ディスペプシア / 過敏性腸症候群 / バロスタット |
研究概要 |
1 呼気テストを用いた胃排出能および小腸通過時間測定検査法の確立 (1)^<13>Cオクタン酸(OA)とラジオアイソトープ(RI)を添加した試験食(ホットケーキ)の胃排出能(GE)をボランティアで検討した。その結果、RI法による排出係数(T_<1/2>)とOA法のそれとの間に良好な相関が確認でき、OA法により固形食の排出を評価できる測定系が確立できた。(2)^<13>Cラクトース・ウレイド(LU)、OAとRIを添加した試験食(ホットケーキ:中間に親子どんぶり)の口-盲腸到達時間(OCTT)、GEをボランティアで検討した。その結果、(1)と同様にGEに関してはLUの影響を受けず、呼気法の安定性が証明された。また、LUとRI法の比較からOCTTはLUによっても評価が可能であることが示唆された。問題点として、LU法で呼気中の^<13>Cの上昇を判定できない症例が存在し、方法の改善が必要である。中間結果について雑誌で取りあげられ、平成16年5月の米国消化器病学会で発表予定である。また、OAを添加しない条件でのLU呼気試験の信頼性の検討を予定している。 (3)過敏性腸症候群(IBS)症例とボランティアを対象に薬剤(高分子重合体)の投与前後でOA、LU法を施行し、IBS群ではGEの低下と薬剤による改善傾向を明らかにした。 2 機能性ディスペプシア(FD)難治症例の精神医学的診断の解析 内科、消化器内科での治療によっても症状の改善がみられず、QOLの低下がみられた心療内科外来受診患者213例を難治性FDとして治療・予後について検討した結果、不安抑うつ型、心身症型、身体表現性障害型に分類されること、それぞれに対する薬物療法、心身医学的治療、治療目標を明らかとした。SF-36等も併用した難治性FDへの治療法の前向き試験を予定している。 3 バロスタットを用いた直腸知覚閾値測定法の確立 学内(医学部)の倫理委員会の承認もおり、測定法の確立を開始した段階である。
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