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2004 年度 実績報告書

C型肝炎における酸化ストレスと肝発癌

研究課題

研究課題/領域番号 15590653
研究機関山口大学

研究代表者

日野 啓輔  山口大学, 医学部, 助教授 (80228741)

研究分担者 木村 輝昭  山口大学, 医学部, 寄附講座教員 (40346557)
キーワードHCV / 酸化ストレス / ミトコンドリア / アポトーシス / 肝発癌 / トランスジェニックマウス
研究概要

1.In vitroにおける酸化ストレスとアポトーシスの評価
本年度はHCVコア蛋白によるデオキシコール酸(DCA)誘導性アポトーシス抑制効果が、DCAに特異的な効果か否かを明らかにする目的で、TNF-α+Actinomycin D誘導性アポトーシスについても検討を行った。DCAと同様にHCVコア蛋白はアポトーシスを抑制することが明らかとなった。また、DCAはミトコンドリアの脱分極を引き起こし細胞死を惹起したが、HCVコア蛋白はミトコンドリアの脱分極を抑制し細胞死を抑制した。経時的な細胞死とアポトーシスの観察からも、HCVコア蛋白はアポトーシスからネクローシスへのswitchingを行うのではなく、細胞死そのものも抑制することが明らかとなった。以上より、平成15年度の研究成果と総合すると、HCVコア蛋白誘導性の酸化ストレスにより酸化的DNA傷害が惹起される一方でMn-SODの発現増強に示されるように抗酸化反応も引き起こされ、またHCVコア蛋白はアポトーシスを抑制するがこの酸化ストレスの誘導とアポトーシス抑制効果は独立した調節機構であることが明らかとなった。
2.鉄過剰食投与によるHCVトランスジェニックマウス(TgM)での肝腫瘍の発生
HCV全遺伝子が組み込まれたTgMと同系のC57BL/6マウスにそれぞれ鉄過剰食、普通食を与える4群を設定して肝内の酸化ストレス、ミトコンドリア障害、肝腫瘍発生について比較検討した。鉄過剰食投与のTgMは6ヶ月目以降Zone IIIのmicrovesicular steatosisを含む著明なsteatosisやミトコンドリアの超微形態異常や機能障害を認め、12ヶ月以降では肝内脂質過酸化物や8-OHdGの増加を認め、45%に肝腫瘍の発生を認めたが、他の3群では肝腫瘍を認めなかった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2004 その他

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Interferon therapy for aged patients with chronic hepatitis C : improved survival in patients exhibiting a biochemical response.2004

    • 著者名/発表者名
      Imai Y, et al.
    • 雑誌名

      J Gastroenterol 39

      ページ: 1069-1077

  • [雑誌論文] Hepatitis B virus genotype G is an extremely rare genotype in Japan.2004

    • 著者名/発表者名
      Kato H, et al.
    • 雑誌名

      Hepatol Res 30

      ページ: 199-203

  • [雑誌論文] In situ detection of oxidized n-3 polyunsaturated fatty acids in chronic hepatitis C : correlation with hepatic steatosis

    • 著者名/発表者名
      Kitase A, et al.
    • 雑誌名

      J Gastroenterol (in press)

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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