研究概要 |
膵幹細胞の分離・同定のため下記のモデルを作成した。モデル1では膵炎後再生過程で腺房細胞の再生、モデル2では内因性CCK刺激により腺房細胞の増殖、モデル3では膵管結紮後の膵萎縮過程で腺管細胞の増殖が確認された。 モデル1(ラットアルギニン膵炎モデル) Wister系雄性ラット8週齢にL-arginine monohydrochloride(4.5g/kg body weight)を腹腔内投与し、急性膵炎を作成した。膵腺房細胞増殖がピークとなるアルギニン投与5日後を中心に、3,5,9,12日後にラットを犠牲死させ、膵を採取した。 モデル2(内因性CCK刺激によるラット膵腺房細胞増殖モデル) Wister系雄性ラット8週齢にcamostat(50mg/kg body weight)を単回経口投与し、膵腺房細胞増殖がピークとなるcamostat投与24時間後を中心に、12,24,36時間後にラットを犠牲死させ、膵を採取した。 モデル3(マウス膵管結紮モデル) 6週齢の雄性C57BL/6マウスの膵管を結紮し、膵管細胞増殖がピークとなる膵管結紮7日後を中心に、5,7,10日後にマウスを犠牲死させ、膵を採取した。 上記モデルより膵を採取しパラフィン切片を作成した。現在、膵の分化増殖能を持つ細胞のマーカーとして知られる、c-Met, CD29,PDX-1(IPF-1),PTF-1(p48),Nestinの発現を免疫組織学的に検討中。
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