研究概要 |
平成15年 潰瘍性大腸炎、クローン病および大腸癌にて手術が行われた患者腸管の正常部から腸管ホモジェネートを作成した。HiTrap-NHS-activatedカラムに抗ヒトHLA-DP抗体を同カラムに固層化した。試料を抗ヒトHLA-DP固層化免疫吸着カラムに流し、試料中のHLA-DP抗原を免疫吸着カラムに固層化された抗正LA-DP抗体と抗原抗体反応により特異的に結合させ、免疫カラムを洗浄した後に、0.05 M diethylamine in O.15 M NaCl containing 1%octylglycoside,0.05% sodium azide (pH10.5)溶出溶液にて、同カラムからHLA-DP分子を溶出した。 平成16年 HLA-DP分子から抗原ペプチドの溶出 ヒト腸管から精製されたHLA-DP分子から、その抗原決定基提示間隙に捕らわれている抗原ペプチドを、酸処理によって溶出し、分子量10,000の分子舗により低分子分画を分離し、凍結乾燥した。 平成17年 Tandem mass analysis HLA-DP分子の抗原提示間隙から抽出された抗原ペプチドをtandem mass分析によりアミノ酸の一次配列を検討した結果、潰瘍性大腸炎腸管からdiacylglycerol kinase (Escherichia coli), Orf5 (Ralstoniaeutropha), HpFtsH (Helicobacter pylori)が、クローン病腸管からtransforming Protein Jun-D (Human)、RNA helicase 1 (Human)、histidine decaraboxylase precursor (Lactobacillus sp.)、Clostridium toxin A(clostridium difficile), F15G9.4(Caenorhabditis elegans)、rice tungro bacilliform virus (rice tungro spherical virus)が認められた。
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