研究課題/領域番号 |
15590684
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
井上 詠 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (00232546)
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研究分担者 |
日比 紀文 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (50129623)
石川 博通 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (20051667)
矢島 知治 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (70306710)
野村 達次 実験動物中央研究所, 所長 (10072399)
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キーワード | Crohn病 / NOGマウス / フローラ / モデルマウス / 炎症性腸疾患 / 幹細胞 |
研究概要 |
Crohn病は肉芽腫形成、全層性炎症を特徴とする難治性慢性炎症性腸疾患であり、近年の免疫学、分子生物学および分子遺伝学的手法の進歩により、慢性炎症発症のメカニズムが解明されつつあり、さまざまな免疫異常が病態形成において中心的な役割を果たしていることが証明され、これにもとづいて抗サイトカイン抗体などによる新しい治療法が開発されつつある。しかし、新しい治療法を開発する際に、ヒトのCrohn病の病態に類似する良い実験動物モデルが少ないことが問題となっている。今回の研究においては、免疫不全マウスにCrohn病患者の造血幹細胞を移入して造血免疫系を再構築することにより、ヒトCrohn病の腸管粘膜免疫環境をマウスに再現させ、ヒトCrohn病の腸管粘膜免疫環境で再構築した無菌環境下マウスに患者糞便由来腸内フローラを定着させることにより、Crohn病類似の腸炎を惹起するヒト型Crohn病モデルマウスを確立することを目的とした。 無菌環境下の急性腸炎誘発マウス(DSS腸炎マウス)および腸炎自然発症モデルマウス(IL-10ノックアウトマウス)に対して健常人由来のフローラを持つマウス(human flora-associated mouse : HFAmouse)および潰瘍性大腸炎患者(UC)由来のフローラを持つマウス(UCFA)を作製し、ヒト腸内フローラの腸炎発症への関与を追究した。DSS腸炎マウスおよびIL-10ノックアウトマウスにおいて、HFAに比してUCFAの方が腸炎が重症化しており、腸内フローラの構成バランスの異常が、腸炎の発症あるいは腸炎の重症化に関与する可能性を示唆するものであると考えられた。
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