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2003 年度 実績報告書

肝臓および脾臓のSP(サイド ポピュレーション)細胞による細細移植肝再生療法の試み

研究課題

研究課題/領域番号 15590687
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

東 俊文  慶應義塾大学, 医学部, 専任講師 (00222612)

研究分担者 岡野 栄之  慶應義塾大学, 医学部, 教授 (60160694)
加藤 真三  慶應義塾大学, 医学部, 専任講師 (30177448)
石井 裕正  慶應義塾大学, 医学部, 教授 (20051500)
キーワードSP細胞 / GFPトランスジェニックラット / 細胞融合 / 移植医療 / 肝硬変 / 肝不全
研究概要

GFPトランスジェニックラットの脾細胞からHoechst33342染色法と2波長解析FACSによりSP細胞を分離し、ラット初代培養肝細胞とコラーゲンゲルサンドイッチ法で共培養した。GFP陽性細胞を経時的に蛍光および位相差顕微鏡で観察し、免疫染色で解析した。細胞融合はFISH法で評価した。脾臓SP細胞の割合は0.3%で、肝非実質細胞(NPC)よりも多かった。脾臓SP細胞のCD34とc-kitの陽性率は、40.7%と73.0%で、NPC-SP細胞の表現型と大きく異なった。脾臓SP細胞はNPC-SP細胞と形態的な違いを認めず、NPS-SP細胞と同様に初代培養肝細胞との共培養で肝細胞様になり、免疫染色でアルブミン陽性、CK18陽性、CK19陰性を示した。同様に培養した脾臓MP細胞ではこれらを認めなかった。【結論】脾臓SP細胞が可塑性を持ち、肝細胞機能を獲得し得る可能性を示した。細胞移植に組織幹細胞、とくにSP細胞が有用であり肝硬変において脾臓SP細胞が重要な検討対象であることが示された。B6系マウスを用い、肝非実質細胞を2段階灌流法により、胎児肝、脾臓細胞はコラゲナーゼ消化法により、骨髄細胞は大腿骨より得た。CCl4腹腔内投与肝傷害モデルを作成した。各細胞はHoechst33342にて染色し、CD45、CD34、c-kit、Sca-1、Thy1.1抗体にて反応させ、FACSにて解析した。<結果>SP細胞の存在比は骨髄:0.2%、肝臓:0.1%、脾臓:0.8%、胎児肝:0.4%、慢性肝障害骨髄:0.5%、CCl4肝傷害脾臓:6.6%でCCl4肝傷害モデルにおける脾臓でSPの割合が著しく増加した。CCl4傷害後で脾臓SP細胞表面抗原表出のパターンは骨髄SP細胞のパターンと明らかに異なり、脾臓において増加したSP細胞は骨髄由来ではないことが示唆された<結語>CCl4肝傷害における脾臓SP細胞の著明な増加から、傷害肝再生メカニズムにおける新たな肝細胞供給源として重要である可能性が考えられた。

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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