研究課題
1.転移性大腸癌8例の手術材料より倫理委員会承認後、同意書を得た症例から、癌細胞の初代培養をおこなった自己癌細胞と樹状細胞を50%PEGにて作製した融合細胞により刺激された自己T cellは自己癌細胞とHLAが部分的に一致し共通の腫瘍抗原(CEAまたはMUC1)を有しているアロ癌細胞をlysisすることができた。これらのCD4とCD8 T cellはIFN-γを高レベルで分泌し、さらにtetramer assay法にて腫瘍抗原特異的なCD8T cellを確認することができた。以上より、転移性大腸癌において、癌細胞と樹状細胞を用いた融合細胞は自己CD4とCD8 T cellを刺激し腫瘍抗原特異的なCTL活性を誘導することができた。2.原発及び転移性大腸癌8例の手術材料より倫理委員会承認後、同意書を得た症例から、癌細胞の初代培養をおこなった。これらの癌細胞と共通の腫瘍抗原を持つアロの大腸癌細胞株と自己の樹状細胞を融合することにより作製した融合細胞は腫瘍抗原特異的なCD4とCD8 T cellを誘導した。これらのCTLは自己の大腸癌細胞及びHLAが部分的に一致し共通の腫瘍抗原(CEAまたはMUC1)を有しているアロ癌細胞に対して高いCTL活性を有していた。以上より、大腸癌細胞が培養困難な症例に対しては共通の腫瘍抗原を有するアロの大腸癌細胞株を代用することにより、融合細胞ワクチンの普及に関する可能性が示唆された。
すべて 2006 2005
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