研究課題/領域番号 |
15590747
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
久留 一郎 鳥取大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (60211504)
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研究分担者 |
二宮 冶明 鳥取大学, 医学部, 助教授 (80212124)
谷口 晋一 鳥取大学, 医学部, 講師 (30304207)
井川 修 鳥取大学, 医学部, 助教授 (80252857)
倉田 康孝 金沢医科大学, 医学部・第2生理学教室, 講師 (00267725)
森崎 隆幸 国立循環器病センター, 研究所・バイオサイエンス部, 研究部長 (30174410)
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キーワード | 心房細動 / イオンチャンネル / 蛋白安定化 / Kv1.5 / HSP70 / ユビキチン化 / 細胞内トラフィック / 小胞体品質管理機構 |
研究概要 |
心房細動の持続によりイオンチャンネルが減少し薬剤抵抗性となる事が知られている。本研究ではKv1.5 channelのprocessingにおけるHSP70の作用を検討しそのチャンネル蛋白安定化作用の分子機構を明らかにし、これを利用してイオンチャンネルを増加させる方法を探査する事を目的とするが本年はHSP70のKv1.5チャンネル蛋白への作用について検討した。 1) HSP70によるKV1.5チャンネル蛋白の安定化作用 培養COS7細胞にflagのtagがついたKv1.5チャンネルcDNAとHAのtagのついたHSP70を遺伝子導入しKv1.5チャンネル〓蛋白発現をウェスタンブロットにて検討した。HSP70はKv1.5チャンネル蛋白の発現を有意に増加させた。この時HSP70の発現は〓いた。 2) HSP70のKv1.5チャンネルユビキチン化への作用 培養COS7細胞にflagのtagがついたKv1.5チャンネルcDNAとHAのtagのついたHSP70を遺伝子導入し抗flag抗体〓降後に抗ユビキチン抗体でimmunoblotするとユビキチン化はHSP70作用前後で差を認めなかった。 3) HSP70のKv1.5イオンチャンネル蛋白の細胞内局在への作用 培養COS7細胞にflagのtagがついたKv1.5チャンネルcDNAとHAのtagのついたHSP70を遺伝子導入し細胞内でのチャンネルの局在を共焦点レーザー顕微鏡にて検討した。Kv1.5チャンネルはER及びGolgi体に局在するがHSP70の共発現により有〓及びGolgi体でのKv1.5チャンネルの発現が増加した。 4)HSP70の細胞膜Kv1.5チャンネル電流増加作用 培養COS7細胞にflagのtagがついたKv1.5チャンネルcDNAとHAのtagのついたHSP70を遺伝子導入し細胞膜でのチャンネル電流をpatch-clamp法で測定した結果、HSP70はKv1.5チャンネル電流を有意に増加できた。 次年度はHSP70のチャンネル安定化作用がイオンチャンネルのprocessingのどの段階で発現しているのかについてさらに詳細に検討してゆく予定である。
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