研究課題
基盤研究(C)
肺胞局所で抗原抗体反応が活発な症例つまりT細胞がoligoclonalに増生した特発性肺線維症を選別し、SEREX法による自己抗体解析しやすい症例を用いて、特発性肺線維症の主な病変部位である肺胞上皮が発現する蛋白を非常に鋭敏な方法(II型肺胞上皮癌培養株から作成したcDNAライブラリーを利用したSEREX法)で解析を行えば、特発性肺線維症の患者血清中に存在する自己抗体の検出が可能であることを見いだした。我々は、11種類の自己抗原関連抗体が比較的高頻度に特発性肺線維症症例血清中に存在していることをみいだした。11種類の抗体のうち、抗annexin 1抗体は、特発性肺線維症12例中5例(41%)の血清中に存在していた。抗phosphoglycerate kinase 1抗体は特発性肺線維症12例中4例(33%)、抗annexin IV抗体、抗BAX inhibitor 1抗体、cytochromec oxidase subunit Va抗体、抗aldehyde dehydrogenase 1(ALDH1)抗体は12例中3例(5%)の血清中に存在が確認されている。また、抗cytochrome c-1抗体、抗macrophage migration inhibitory factor抗体、抗annexin 2抗体は特発性肺線維症12例中2例(17%)に、抗heme oxygenase 1抗体は12例中1例(8.3%)に検出された。
すべて 2004
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J.Immunology 172
ページ: 7116-7122
J.Immunol 172