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2003 年度 実績報告書

結核感染症に対するサイトカイン遺伝子導入樹状細胞を用いた細胞ワクチンの開発

研究課題

研究課題/領域番号 15590803
研究機関浜松医科大学

研究代表者

須田 隆文  浜松医科大学, 医学部, 助手 (30291397)

研究分担者 永田 年  浜松医科大学, 医学部, 助教授 (90275024)
千田 金吾  浜松医科大学, 医学部, 助教授 (40197611)
キーワード樹状細胞 / 結核 / ワクチン
研究概要

樹状細胞(dendritic cell, DC)を用いたより強力な抗結核ワクチンを開発するために,結核菌由来の抗原蛋白と共にIL-1遺伝子を導入したDCワクチンを作製し,その有効性を初感染および再燃結核感染症モデルで検討し,さらに,この遺伝子導入DCワクチンの結核感染症に対する治療効果を確認し,MDR-TBを含む結核感染症の治療におけるDCワクチンの有用性を明らかにすることを目的として,研究を進行中であり,今年度は,まず,遺伝子導入DCワクチンの開発を行った.
結核菌の主要な分泌蛋白であり,且つ感染防御誘導蛋白でもあるAg85A,Ag85B蛋白をコードするcDNAと(長崎大学から供与),また,マウスIL-12遺伝子のplasmid(ATCC)を入手し,IRESをもつpMX vectorに,IRESの前後に挿入した.さらに,これをリン酸カルシウム法を用いてレトロウイルスのpackaging cellであるPhoenix cellに遺伝子導入し,培養上清から前述の遺伝子を含んだレトロウイルス粒子を回収した.これを,マウスの骨髄から培養したDCに,spin infection法を用いて感染させ,Ag85A,Ag85B蛋白と共にIL-12遺伝子が導入されたDCワクチンを作製した.目的遺伝子の導入は,制限酵素を用いて確認した.
次に,この遺伝子導入DCが,IL-12を産生することを確認するために,培養上清中のIL-12p70をELISAにて測定し,pg/ml orderのIL-12p70蛋白が産生されていることが明らかとなった.さらに,このIL-12p70が機能的にもintactであることを証明するために,IL-12依存性に増殖するPHA刺激T細胞を用いて増殖活性を検討したところ,遺伝子導入DCの培養上清には強い増殖活性があることが判明した.したがって,遺伝子導入DCはfunctional IL-12を産生することが確認された.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Suda T, et al.: "High-dose intravenous glucocorticoid therapy abrogates circulating dendritic cells"J Allergy Clin Immunol. 112. 1237-1239 (2003)

  • [文献書誌] Asada K, et al.: "Antiinflammatory roles of peroxisome proliferator-activated receptor gamma in human alveolar macrophages"Am J Respir Crit Care Med. 169. 195-200 (2004)

  • [文献書誌] Yokomura K, et al.: "Increased expression of the 25-hydroxyvitamin D(3)-lalpha-hydroxylase gene in alveolar macrophages of patients with lung cancer"J Clin Endocrinol Metab. 88. 5704-5709 (2003)

  • [文献書誌] Nakamura Y, et al.: "Induction of protective immunity to Listeria monocytogenes with dendritic cells retrovirally transduced with a cytotoxic T lymphocyte epitope minigene"Infect Immun. 71. 1748-1754 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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