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2004 年度 実績報告書

遺伝子欠損マウスを用いた閉塞性細気管支炎の病態研究

研究課題

研究課題/領域番号 15590804
研究機関名古屋大学

研究代表者

長谷川 好規  名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (20270986)

研究分担者 川部 勤  名古屋大学, 医学部, 助手 (20378219)
キーワード閉塞性細気管支炎 / CD40遺伝子欠損マウス / Sauropus Androgynus / TNF-α / CXCL9 / CXCL10
研究概要

閉塞性細気管支炎は、病理学的には細気管支周囲の線維化や瘢痕化による細気管支内腔が狭小化や閉塞をきたす病態として知られているが、その病因は不明であり、有効な治療法もない。近年、骨髄移植や心肺移植患者での閉塞性細気管支炎の合併が報告され、リンパ球、マクロファージをはじめとする免疫担当細胞の関与が推測されている。特に、自己抗原や移植片に反応し活性化された肺胞マクロファージとリンパ球応答が、細気管支の炎症の惹起と線維化において重要な役割を果すことが考えられる。本研究では、遺伝子改変マウスを用いて閉塞性細気管支炎ならびに肺障害発症メカニズムについて検討することを目的とした。平成15年度には、CD40分子を欠損したマウス(CD40遺伝子欠損マウス)を用いた研究を実施した。ほん年度は、さらに、骨髄細胞の役割を検討するために、GFP-Transgenic mouseを用いた研究の知見を発展させた。また、Sauropus Androgynus (SA)による閉塞性細気管支炎の発症が報告され、薬剤性肺障害としての閉塞性細気管支炎はほとんど報告がないため、SAによる閉塞性細気管支炎発症のメカニズムについて、In vitroでの実験を開始した。その結果、1)GFP-Transgenic mouseについては、肺障害修復の過程における細胞の起源として、骨髄由来細胞の関与の重要性が明らかになってきた。2)SAを用いた実験では、SAの刺激により腫瘍壊死因子(TNF-α)が極めて強く産生されるが、CXCL9,CXCL10のケモカインの産生はほとんど誘導されないことが明らかになった。以上の結果より、閉塞性細気管支炎発症のメカニズムとして病変局所でのTNFが重要であること、他のびまん性肺疾患と異なり細胞集積がきわめて軽度である病変を反映して、ケモカインの閉塞性細気管支炎病態形成への関与は低いことが推測された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] Genetic polymorphism in the phenobarbital-responsive enhancer module of the UDP-glucuronosyltransferase 1A1 gene and irinotecan toxicity.2005

    • 著者名/発表者名
      Kitagawa C, Hasegawa, Y, et al.
    • 雑誌名

      Pharmacogenetics and Genomics 15

      ページ: 35-41

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] CD40 plays a crucial role in lipopolysaccharide-induced acute lung injury.2004

    • 著者名/発表者名
      Hashimoto N, Hasegawa, Y, et al.
    • 雑誌名

      American Journal of Respiratory Cell and Molecular Biology 30

      ページ: 808-815

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Rapid Detection of UGT1A1 Gene Polymorphisms by Newly Developed Invader Assay.2004

    • 著者名/発表者名
      Hasegawa, Y, et al.
    • 雑誌名

      Clinical Chemistry 50

      ページ: 1479-1480

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Krupple-like factor 6 is frequently down-regulated and induces apoptosis in non-small cell lung cancer cells.2004

    • 著者名/発表者名
      Ito G, Hasegawa, Y, et al.
    • 雑誌名

      Cancer Research 64

      ページ: 3838-3848

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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