研究課題
肺癌患者で、抗癌剤CPT-11の耐性に関連する標的物質トポイソメラーゼIの遺伝子多型の頻度を調べた。【倫理委員会承認】(1)「抗がん剤の治療効果と耐性に関連する遺伝子の変異との関連」(B倫01-16号)(2)「癌化学療法における耐性関連遺伝子の肺癌組織での変異出現頻度の検討 トポイソメラーゼIの遺伝子変異解析」(B倫03-28、G倫03-04)。【対象】研究に同意した肺癌手術患者の摘出肺組織6例。【方法】摘出肺癌組織のパラフィン包埋切片(10μm厚)をHE染色した後、形態的に癌と診断した肺癌組織の細胞のみを選別し、マイクロダイセクション法(AS LMD, Leica社製)にてレーザーで切り出して回収し、そのゲノムDNAを精製キット(QIAamp DNA Micro Kit, QIAGEN社製)を用いて精製した。得られたDNAサンプルをTopoisomerase I(region 1&3、2-1、2-2&4、詳しくは後述)についてPCR増幅後、PCR産物を泳動し、ゲルからバンド部分を切り出して目的部位の高濃度DNAを抽出キット(MinElute Gel Extraction Kit, QIAGEN社製)を用いて抽出した。3組のupper primerとlower primerで5ヶ所の耐性となる遺伝子変異部分を対象に、DNA sequencerでdirectにDNA配列を決定し、変異の有無を調べた。これまでに報告されている耐性に関連したTOP Iの遺伝子変異部位はregion 1:exon20(Accession# M60705の541-558)、region 2-1:exon12(Accession# M60698の501-530)、region 2-2:exon15(Accession# M60701の186-194)、region 3:exon20(Accession# M60705の577-579)、region 4:exon15(Accession# M60701の99-101)であり、region 1とregion 3、region 2-1、region 2-2とregion 4を調べる3セットのprimerを設計した。また、5ヶ所の耐性となる遺伝子変異部分はupper sequenceとlower sequenceでdouble checkした。【結果】肺癌手術例全員で、対象摘出肺癌部位の遺伝子多型は認められなかった。
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