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2003 年度 実績報告書

骨髄細胞を用いた肺気腫および肺線維症の再生治療法の開発に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15590829
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

青柴 和徹  東京女子医科大学, 医学部, 講師 (60231776)

研究分担者 角田 裕美  東京女子医科大学, 医学部, 助手 (30318109)
亀山 伸吉  東京女子医科大学, 医学部, 助手 (50214557)
キーワード肺気腫 / 慢性閉塞性肺疾患 / 肺線維症 / 骨髄幹細胞
研究概要

骨髄細胞の移植によりマウスの肺気腫病変が再生されるかについて研究した。8週齢雌C57BL/6Jマウスの気管内に豚膵エラスターゼを注入して肺気腫モデルを作製した。4週間後に健常ドナー雄C57BL/6Jマウスの大腿骨から採取した骨髄細胞を未分画のまま尾静脈内に注入した。3ヶ月後に肺を摘出してホルマリンで経気道的に拡張固定した後、形態学的な計測を行った。豚膵エラスターゼを気管内に注入したマウスでは、肺胞腔の拡大と肺胞構造の消失がみられ、組織学的な気腫病変が形成された。しかし骨髄細胞を移植された肺気腫マウスでは非移植マウスに比べて平均肺胞壁間距離が18%減少し、単位面積あたりの肺胞数が120%増加していた。さらにY染色体に対するfluorescence in situ hybridization(FISH)を行った。ところ約1%の肺胞上皮細胞にドナー由来のY染色体が認められた。以上の結果から骨髄細胞の移植により肺胞が再生されて肺気腫病変が改善することが示された。
さらに上記のごとく作製した肺気腫モデルマウスにG-CSFあるいはM-CSFを連日腹腔内注射して、骨髄幹細胞の末梢血への動員により肺気腫病変が改善するかについても研究した。しかしG-CSFやM-CSFを注射されたマウスでは平均肺胞壁間距離が増加し気腫病変が悪化することが知られた。その原因としてG-CSFやM-CSFの投与により肺胞マクロファージや好中球が活性化され、エラスターゼやマトリックス・メタロプロテアーゼの放出により肺の破壊が進行したためと考えられた。

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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