研究課題/領域番号 |
15590849
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
湯沢 由紀夫 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (00191479)
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研究分担者 |
門松 健治 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (80204519)
松尾 清一 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (70190410)
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キーワード | ミッドカイン / アンチセンス療法 / アポトーシス / シスプラチン / 尿細管間質障害 / I型糖尿病 / 糸球体硬化 / ERK |
研究概要 |
本年度は.ミッドカイン(MK)を標的とした治療法の確立のため以下の疾患モデルを用いた検討を行った。 1)「虚血再灌流モデル」:マウスに90分間の腎虚血再還流モデルを作成した。虚血再灌流後、野生型マウスでは腎尿細管上皮細胞でのMKの蛋白及びmRNAの明らかな発現の増加が確認された。虚血再灌流障害を起こした野生型マウスの尾静脈にMKアンチセンスオリゴヌクレオチド(AS-ODN)を投与すると、AS-ODNは近位尿細管上皮細胞に取り込まれた。AS-ODN投与群において、尿細管の障害の程度及び間質に浸潤した好中球、マクロファージ数は、有意に低かった。 2)「CDDPモデル」:様々な量のCDDP(10〜14mg/kg)をマウス(野生型及びノックアウトマウス)の腹腔内に注射し、CDDPモデルを作成し、アポトーシスの誘導の程度及び炎症細胞の浸潤の差を比較検討した。野生型マウスでは、CDDP投与後一過性のMKの上昇の後発現の低下を認めた。アポトーシスの誘導の程度には、差は認めなかった。組織障害の程度は、有意にノックアウトマウスで軽かった。 3)「糖尿病性腎症モデル」:STZ(140mg/kg)をマウスの腹腔内に注射し、I型糖尿病性腎症モデルを作成した。野生型マウスでは、2か月目から糸球体硬化症を認め、4か月目には高度の糸球体硬化症を呈した。ノックアウトマウスでは、糸球体硬化の程度は有意に軽かった。培養メサンギウム細胞において高血糖により誘導されるPKC, ERKリン酸化は、MKノックアウトマウスにおいて抑制された。
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