研究課題
基盤研究(C)
我々は、糖尿病性腎症の成因に炎症メカニズムが関与するとする仮説を検証するために、科学研究費補助金を受けて、10年以上にわたって研究を進めてきた。その結果、糖尿病性腎症患者の腎組織にICAM-1をはじめとする細胞接着分子の発現の亢進とマクロファージの浸潤が見られること、糖尿病発症後きわめて早期にICAM-1の発現が起こり、ICAM-1がマクロファージの浸潤を誘導していることを明らかにした。さらに、ICAM-1ノックアウト(KO)マウスでは対照のwild typeマウスに比べて糖尿病発症後の腎組織におけるマクロファージの浸潤が極めて少なく、腎障害が有意に抑制されることが明らかになった。また、糸球体硬化が進行した時期のモデルである5/6腎摘出モデルにおいても、ICAM-1KOマウスではwild typeマウスに比較して糸球体硬化の進行が抑制されるという結果が得られた。次に、糖尿病性腎症の成因に関わる炎症関連分子を解明するとともに、新しい治療ターゲット分子を探索するために、ICAM-1KOマウスとwild typeマウスにストレプトゾトシン誘発糖尿病モデルと5/6腎摘出モデルを作成して、DNAマイクロアレイを用いて腎組織における遺伝子発現プロファイルを経時的に比較した。その結果、osteopontinをはじめとする糖尿病性腎症の成因に関与すると考えられる炎症関連分子を同定することに成功した。
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