研究課題/領域番号 |
15590856
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
腎臓内科学
|
研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
根木 茂雄 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (20208284)
|
研究分担者 |
秋澤 忠男 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (40102339)
畑村 育次 和歌山県立医科大学, 医学部, 助手 (80336883)
|
研究期間 (年度) |
2003 – 2004
|
キーワード | 二次性副甲状腺機能亢進症 / 新規副甲状腺特異遺伝子 / Supression substructive hybization法 / 抗体作製 / in situ hybridization / 副甲状腺増殖 / in situ hybridization |
研究概要 |
慢性腎不全に合併する重篤な2次性副甲状腺機能亢進症の副甲状腺に対して、副甲状腺摘出術を施行された組織よりmRNAを抽出し、cDNAを作製し、市販のヒト甲状腺mRNAよりcDNAを作製し、Suppression Subtractive Hybridization (SSH)を行い、副甲状腺に特異的な遺伝子のクローニングをおこない8個の遺伝子をサブクローニングした。 そのうち1個はPTH遺伝子、もう1個はGcmb遺伝子で、この遺伝子の欠損マウスでは、PTH遺伝子が副甲状腺原基に発現されず、副甲状腺の欠失が報告されている。(Gunther等、Nature.406:199-203,2000)。このことから本研究においてSSH法がうまく働いていると考え残りの6個の遺伝子検索を行い、3個が新規遺伝子で、残りの3個は機能不明の遺伝子で、3個の新規遺伝子のうちRT-PCR法、ノーザンブロット法にて特に副甲状腺に発現の強い遺伝子1個を候補遺伝子として、マウスおよびラットのクローニングを行ない、ヒト、ラット、マウス遺伝子の一次構造を決定した。さらにヒト過形成副甲状腺組織を用いて、in situ hybridization法およびヒト遺伝子の全長をタンパク発現ベクター(PQE・-TriSystem Vector : QIAGEN)に挿入し、E.Coliで多量に発現させその蛋白を抽出精製、ポリクローナル抗体を作製し免疫組織化学法を行い、候補遺伝子発現および蛋白発現様式を検討した。その結果PTH産生細胞である主細胞に高発現していることを突き止めた。腫大した副甲状腺内に活性型ビタミンVDアナログを直接注入することで副甲状腺組織において発現が抑制されていたことから、副甲状腺細胞増殖に関与する遺伝子の可能性があり、2次性副甲状腺亢進症の原因遺伝子の一つであることが示唆された。
|