研究課題/領域番号 |
15590865
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研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
山田 晴生 愛知医科大学, 医学部, 講師 (70230472)
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研究分担者 |
西川 和裕 愛知医科大学, 医学部, 講師 (30301625)
普天間 新生 愛知医科大学, 医学部, 教授 (80173508)
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キーワード | superoxide dismutase / chemokine / mesangial cell / reactive oxygen species |
研究概要 |
酸素ラジカル消去酵素-特にextracellular superoxide dismutase(EC-SOD)は血管平滑筋細胞、脂質貪食マクロファージ等の間葉系細胞により産生される。このことから、平滑筋・マクロファージと機能的に類似しているメサンギウム細胞でEC-SODが産生され、それが糸球体における細胞浸潤にどの様な影響を及ぼすかを検討した。特に、慢性腎炎におけるメサンギウム細胞の増殖・分化には様々なサイトカインが関与していることが判明している。そのサイトカインの発現とメサンギウム細胞の機能-分化、機能:フリーラジカル産生能との関りが重要であると思われる。その結果、メサンギウム細胞におけるEC-SODの発現の程度とケモカイン産生は負の相関を認めた。 また、培養メサンギウム細胞でEC-SOD産生とメサンギウム細胞産生サイトカインの関連フリーラジカル産生能について検討した。メサンギウム細胞はそれ自身の機能発現・分化増殖に様々なサイトカインが関与している。特にIL-6、IL-8の様なケモカイン類はそれ自身が酸素ラジカルの産生を促進するのみならず、炎症細胞を遊走させることで活性酸素障害を促進している。この過程でEC-SODの産生がどのように関わっているかを検討した。その結果、EC-SODがフリーラジカルを直接消去しているのみならず、ケモカインの産生を制御して間接的にラジカル産生を抑制している結果が得られた。
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