• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2003 年度 実績報告書

分子生物学的機能解析に基づくアンジオテンシンII受容体を標的とした新たな治療戦略

研究課題

研究課題/領域番号 15590871
研究機関福岡大学

研究代表者

三浦 伸一郎  福岡大学, 医学部, 講師 (20343709)

研究分担者 朔 啓二郎  福岡大学, 医学部, 教授 (40183371)
キーワードアンジオテンシンII / AT2受容体 / AT1受容体 / インバースアゴニズム
研究概要

G蛋白共役型受容体(GPCR)は、ゲノム解析により800種類以上の存在が推測され、ますます創薬のターゲットとなってきた。以前、私たちは、そのGPCRに属するアンジオテンシンII(Ang II)2型受容体(AT2受容体)には、自然活性があり、そのリガンドであるAng II非依存性に、アポトーシスを引き起こすことを報告した。今回は、Ang IIのもう一つの受容体である1型(AT1)受容体にも自然活性が存在するのかをAT1受容体の人工変異体を使用し検討した。その結果、AT1-N111G受容体が過剰発現した細胞系において、AT1受容体自体の細胞内シグナルは、細胞を肥大させる方向へ、その後にAng IIが結合したシグナルは、細胞を過形成の方へ誘導することが推測される結果を得た。このことにより、AT1受容体にもAT2受容体と同様に自然活性があることが推測された。これにより、各種AT1受容体拮抗薬(ARB)が、インバースアゴニズム作用があるかどうかについての検討が可能となった。そこで、AT1受容体が過剰発現した実験系において、このAng II非依存性の持続的自然活性(イノシトールリン酸産生やMAPキナーゼ系の活性化)を各種ARBが抑制するか(インバースアゴニスト作用を持つか)を検討した。その中である種のARBは、インバースアゴニズムを有していた。さらに、私たちは、あるAng IIアナログは、イノシトール産生系を活性化せずに、MAPキナーゼ系のみを活性化し、アナログによって細胞内シグナルの選択が可能であることがわかった。現在、さらに、検討を進めている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Miura S, Saku K, Karnik S.: "Molecular analysis of the structure and function of the angiotensin II type 1 receptor"Hypertens.Res.. 26. 937-943 (2003)

  • [文献書誌] 三浦伸一郎, 朔啓二郎: "アンジオテンシンII1型受容体の分子細胞学的機能解析"生化学. 75巻. 382-386 (2003)

URL: 

公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi