研究課題/領域番号 |
15590900
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
梅原 藤雄 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (20271140)
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研究分担者 |
納 光弘 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (10041435)
有村 公良 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (20159510)
楯 玄秀 昭和大学, 医学部, 講師 (10216997)
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キーワード | Desert hedgehog / ノックアウト マウス / 神経再生 / 行動解析 / 性分化異常症 / 遺伝性抹消神経障害 |
研究概要 |
1)Desert hedgehog(Dhh)ノックアウトマウス(KOマウス)の神経組織における加齢の影響の検討 Dhh KOマウスの神経系の加齢による経時的変化を生後から24ヶ月まで検討し、野生型マウスと比較検討した。生後からKOマウスでは末梢神経周膜の形成が不良で、minifascicle形成が見られたが、神経線維自体の異常は認めなかった。しかし、20ヶ月以後になると、神経線維の変性、髄鞘の再生などの異常が野生型マウスに比較し顕著になっていくことを確認した。これは、神経線維の障害に加齢が影響していることを明らかにした。 2)マウス末梢神経損傷モデルを用いた神経変性・再生過程におけるDhhの役割の検討 野生型マウス末梢神経に損傷を加え、経時的にDhhの発現を検討した。その結果、Dhh mRNAは損傷直後は減少し、2週以後から再発現していくことを確認した。これはちょうど末梢神経の再生過程によく一致しており、神経再過程にDhhが関与していることを示唆した。 3)Dhh KOマウスの行動解析 Dhh KOマウスの行動解析の行い、中枢神経機能、末梢神経機能を解析し、野生型マウスと比較検討した。雄Dhh KOマウスは不安行動、情動行動に異常があり、うつ傾向を示した。一方雌Dhh KOマウスでは明らかな差を認めなかった。Dhh KOマウスではテストステロンの分泌低下があることから、男性ホルモン減少性うつ状態の動物モデルになりうることを明らかにした。 4)Dhh KOマウス由来シュワン細胞ラインの確立 Dhh KOマウス坐骨神経より、シュワン細胞ラインの樹立に成功した。
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