研究課題/領域番号 |
15590901
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
橋口 照人 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (70250917)
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研究分担者 |
阿部山 和浩 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (30284897)
有村 公良 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (20159510)
丸山 征郎 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (20082282)
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キーワード | VEGF / platelet / Crow-Fukase syndrome / POEMS syndrome / transgenic mouse / megakaryocyte / atherosclerosis / diabetic retinopathy |
研究概要 |
我々はCrow-Fukase症候群の患者血清においてvascular endothelial growth factor(VEGF)が著明に上昇しており、VEGFが本症候群の病態に深く関わっていることをこれまでに報告してきた。そこで今回、VEGF過剰産生刺激因子の解析・同定を目的に研究を進める過程で、血小板VEGFが、血管リモデリングに強く関わっているgelatinase A(matrix metalloproteinase-2)による血小板の刺激によっても放出されること、および血栓部位のフィブリンネット上にVEGFが染色されることを国際誌に発表した(Arisato et al.)。また一症例において、本症候群の診断から死亡にいたるまでの血清VEGFの推移の追跡結果が、病態把握の上で貴重なデータであると考え、国際誌に発表した(Tokashiki et al.)。更に、CAGのプロモーターの下流にLox P-EGFP-Lox P-VEGF165の構成を持つベクターにてトランスジェニックマウス(Tg-mouse)の作出に成功した。このTg-mouseの作出成功により、B-cell特異的あるいは体性神経特異的VEGF過剰発現マウスの作出が可能となり、本症候群の病態解明に向けて大きく前進したと考えている。 また、種々の実験的考察より、血清VEGF過剰発現刺激因子を同定するに当たっては、その目的物質が血液中において極微量であることが想定されたため、方法として、患者血清を材料としたプロテインチップの応用を考え、現在検討中である。
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