研究課題/領域番号 |
15590958
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
中神 朋子 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (70237220)
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研究分担者 |
佐藤 麻子 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (60205896)
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キーワード | 心血管疾患 / 新規糖尿病 / 高血圧 / 高コレステロール血症 / メタボリックシンドローム / インスリン抵抗性 / 糖尿病リスクスコア / メタアナリーシス |
研究概要 |
異なる耐糖能レベルを心血管疾患の危険因子のひとつに加え5つのアジア系コホートをメタ解析したところ、新規糖尿病、高血圧、高コレステロール血症の3つが心血管死の有意な危険因子として検出された。そして"高血圧か高コレステロール血症をもつ新規糖尿病"は"高血圧か高コレステロール血症をもつ既知糖尿病"に次いで心血管死の最も高いリスクをもつグループであり、"高血圧も高コレステロール血症もない新規糖尿病"は"高血圧か高コレステロール血症をもつ境界型糖尿病"と同程度の心血管リスクをもつことが示された。この成績は、糖尿病の診断に必要なブドウ糖負荷試験を受けるべきハイリスク群の1次スクリーニングテストに血圧やコレステロール値を採用すると、将来心血管死を来たすグループの捕捉という点からみたテストの感度は耐糖能障害者において78%と高率であることを示した。本成果は現在論文投稿中である。 次に、心血管疾患の既往がないアジア人非糖尿病においてNECPが提唱するMetabolic Syndrome (MS)の意義を検証した。Insulin Resistance (IR)とMSは強く相関していたが、IRはMSより総死亡・心血管死のハイリスク群の選別に優れている可能性があり、心血管疾患のみならず糖尿病の発症からみたIRを反映するMSの構成因子やカットオフ値など検討する必要があると考えられる。本成績は現在論文作成中である。さいごに、DECODE-A研究の日本人データの一部を用い糖尿病の1次スクリーニングテストとなるリスクスコアを開発し、そのリスクスコアの妥当性を残りの日本人データを用い検証した。本成績は国内外で今後発表する予定である。
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