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2003 年度 実績報告書

甲状腺ホルモンによる甲状腺刺激ホルモンα、β鎖への負の調節の研究

研究課題

研究課題/領域番号 15590973
研究機関浜松医科大学

研究代表者

佐々木 茂和  浜松医科大学, 医学部附属病院, 講師 (20303547)

研究分担者 中村 浩淑  浜松医科大学, 医学部, 教授 (60164331)
キーワード甲状腺刺激ホルモン / 甲状腺ホルモン / 甲状腺ホルモン受容体 / GATA2 / Pit1 / 下垂体 / 核内受容体 / 転写調節
研究概要

私達はすでに(A)腎臓由来のCV1細胞において甲状腺刺激ホルモン(TSH)β鎖に対する甲状腺ホルモン(T3)とその受容体(TR)による発現抑制(負の調節)がTSH産生細胞への分化決定因子である転写因子Pit1tとGATA2に加えてTRも発現すれば観察できること。(B)Pit1とGATA2による基礎転写活性をTRはT3依存性に抑制するが、T3非結合のTR単独では転写を活性化できない。(C)TRのうちTRβ2が主にTSHへの負の調節を担っていること(D)従来、負の調節に必要とされていた配列は必要でないこと、(E)一方、GATA2はTSHα遺伝子においても転写を活性化するばかりでなく、TRによる負の調節にも重要であることを報告している。その後、1、GATA2結合配列の3'側配列(SR)にはその転写活性化能を抑制する因子が結合する。
2、2、Pit1はGATA-REの5'側に結合してこの抑制を打ち消す。
3、またT3とTRによる負の調節はPit1の過剰発現により減弱することからPit1はGATA2と安定な複合体を形成しGATA2の機能を安定化していると考えられた。
4、SRを除去するとTSHβプロモーターはGATA2のみで活性化され、T3とTRによる負の調節を受ける。
5、このような抑制はGATA1や3でも観察される。
6、GATA2の欠失変異体の検討からGATA1-3に共通なZnフィンガー領域がT3とTRによる負の調節に重要である。
7、実際、GSTプルダウンアッセイで検討するとTRとGATA2のDNA結合領域同士が蛋白?蛋白相互作用することが判明した。
8、この結合はT3に非依存性であり、甲状腺ホルモン不応症で同定された変異TRのドミナントネガティブ作用に関連していると考えられた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Nakano K, Matsushita A, Sasaki S et al.: "Thyroid-hormone-dependent negative regulation of thyrotropin beta gene by thyroid hormone receptors : study with a new experimental system using CV1 cells"Biochem J.. 378. 549-557 (2004)

  • [文献書誌] Yamagoe S, Kanno T, Kanno Y, Sasaki S S et al.: "Interaction of histone acetylases and deacetylases in vivo"Mol Cell Biol.. 23. 1025-1033 (2003)

  • [文献書誌] Natsume H, Sasaki S, Kitagawa M et al.: "Beta-catenin/Tcf-1-mediated transactivation of cyclin D1 promoter is negatively regulated by thyroid hormone"Biochem Biophys Res Commun. 309. 408-413 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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