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2004 年度 実績報告書

新規摂食・エネルギー代謝調節ペプチドの機能解析および探策

研究課題

研究課題/領域番号 15590989
研究機関国立循環器病センター(研究所)

研究代表者

宮里 幹也  国立循環器病センター研究所, 生化学部, 室長 (50291183)

研究分担者 寒川 賢治  国立循環器病センター研究所, 生化学部, 部長 (00112417)
中里 雅光  宮崎大学, 医学部, 教授 (10180267)
キーワード摂食調節ペプチド / オーファン受容体 / neuromedin S / neuromedin U / 概日リズム
研究概要

肥満症は、高血圧・心血管障害・糖尿病などの疾患を頻発させ、その治療と予防は医学的・社会的に大きな課題である。本研究は、摂食およびエネルギー代謝調節に関わるリガンドが不明な受容体(オーファン受容体)の内在性ペプチド性リガンドを同定し、その機能を解析することを目的とした。
本研究では、摂食・エネルギー代謝調節に強く関与している受容体FM-4/TGR-1(neuromedin U type-2 receptor : NMU2R)の内因性リガンドとして、ラット脳から36アミノ酸残基からなる新規ペプチドの単離・精製に成功した。本ペプチドは、視交叉上核(Suprachiasmatic nuclei)で特異的に発現していることからneuromedin S(NMS)と命名した。NMSのC末7アミノ酸残基はNMUと完全に一致するが、ラットへの脳室内投与によりNMSはNMUに比べ強力な摂食抑制作用を示した。ラット脳におけるNMS mRNA発現は、概日リズムを司るSCN腹側に限局しており、明暗条件下では明期にピークを有する発現リズムを示したが、恒常暗条件下では一定であった。また、NMSのラット脳室内投与により、非光同調型の概日リズムの位相変化を強力に引き起こした。以上の結果から、新規ペプチドNMSは摂食及び概日リズムの調節に関与していることが示唆された。
また、摂食抑制ペプチドNMUのノックアウトマウスの機能解析により、内因性のNMUは、摂食調節のみならず痛覚刺激や環境変化に対する適応に深く関わっているペプチドであることが判明した。さらに、NMUは、哺乳動物だけでなく鳥類(ウズラ)にも存在し、摂食および体温調節に機能することを明らかにした。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] Identification of neuromedin S and its possible role in the mammalian circadian oscillator system.2005

    • 著者名/発表者名
      Kenji Mori, et al.
    • 雑誌名

      EMBO.J. 24

      ページ: 325-335

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Endogenous neuromedin U has anorectic effects in the Japanese quail.2005

    • 著者名/発表者名
      Saad Shousha, et al.
    • 雑誌名

      Gene.Comp.Endocrinol. 140

      ページ: 156-163

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Different effects of peripheral and central ghrelin on regulation of food intake.2005

    • 著者名/発表者名
      Saad Shousha, et al.
    • 雑誌名

      Gene.Comp.Endocrinol. 141

      ページ: 178-183

  • [雑誌論文] Neuromedin U is involved in nociceptive reflexes and adaptation to enviromental stimuli in mice.2004

    • 著者名/発表者名
      Keiko Nakahara, et al.
    • 雑誌名

      Biochem.Biophys.Res.Commun. 323

      ページ: 615-620

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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