研究概要 |
SEREX法で同定されたclone 57遺伝子(Apg-1)蛋白による特異的白血病細胞傷害活性の誘導を試みた。まずin vitro transcript (IVT)mRNA pulseによるCTL誘導実験を試行。Clone 57遺伝子を含むplasmidを構築。一方正常人末梢血から採血後PBMNCを遠心分離、培養付着細胞にGM-CSF,IL-4添加AB型serum 2.5%の培養条件で単球由来樹状細胞(DC)を誘導。精製したIVT mRNAをelectroporationでパルス。Pulsed DCは一部凍結保存しておき、残りはday5に非付着細胞と共培養、day9,13,17の計3回の凍結DCによるのprimeとIL2, IL7添加を繰り返した後に増殖した細胞を細胞傷害活性のeffectorとした。Target cellとしてclone57遺伝子高発現が確認されている白血病細胞株C2F8を使用した細胞傷害試験を施行。その結果effector : target ratio50:1では50%を超える傷害活性は認められたが、clone57 pulsed DCに対する特異性が認められなかった。さらにHLA class Iの発現を欠損しているK562をtargetとしても傷害活性を認め、NK細胞による傷害活性も疑われた。増殖細胞マーカ解析では、CD4 60%,CD8 30%,CD56 10%程度であった。そこで、ビーズ法で純化したCD8陽性細胞による細胞傷害活性を検索したが、やはりclone57の特異性が証明できなかった。そこで、コンピュータ解析で得られたHLA A24に親和性が高いペプチド(9aa)4種類を作成。HLA A24陽性者の末梢血を用いて、peptides pulseで増殖した、リンパ球をcloningして増幅し、このリンパ球をeffectorとして細胞傷害活性を検索する予定で、現在cloningが進行中である。
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