Myeloid Elf-1-likefactor(MEF)の全長cDNAをベクターから切り出し、Protein Aおよびカルモジュリン結合蛋白質との融合蛋白質発現が可能になるようPCR反応を利用して3'非翻訳領域を除いた。MEF遺伝子と融合蛋白質のフレームを一致させて、融合蛋白質の発現ベクターであるpcDNA3.1-TAPcon2ベクターへクローニングした。その際、PCR反応に伴う遺伝子の変異を否定するために導入するMEF cDNA全長の遺伝子塩基配列を再確認した。同ベクターの細胞導入並びに遺伝子発現を確認するためにコントロールベクターをCOS7細胞に導入した。遺伝子導入は、細胞内での蛋白質発現効率を高め且つ目的蛋白質発現までの時間を短縮するためamaxa社のNucleofectorを用いた電気穿孔法にて行った。コントロール実験レベルではCOS7細胞での蛋白質発現が確認され、本法がベクター由来蛋白質の発現系として利用できることが確認できた。結合蛋白質を精製する際にはProtein Aとカルモジュリン結合蛋白質を切断する必要があるが、その際に用いるTEVプロテアーゼによる融合蛋白質切断の条件検討も行った。現在MEF/pcDNA3.1-TAPcon2プラスミドをCOS7細胞へトランスフェクションし、細胞内でのMEF蛋白質の発現を確認している。遺伝子導入後の細胞内での融合蛋白質発現確認後は結合蛋白質の精製へと実験を進めていく。
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