研究概要 |
臍帯血由来の造血幹細胞から血小板を大量に作製することができれば新しい血小板輸血製剤の開発に繋がり、不足しがちな血小板輸血製剤の安定供給が可能となる。我々は、臍帯血CD34陽性細胞をstem cell factor(SCF),Flt-3/Flk-2 ligand(FL),thrombopoietin(TPO) and interleukin-11(IL-11)の存在下で、我々が樹立したhTERT遺伝子導入不死化ヒト骨髄ストローマ細胞に重層培養して増幅した巨核球系前駆細胞を更にSCF, FL, TPO and IL-11の存在下で液体培養して巨核球への分化/増幅および巨核球からの血小板の産生を促すtwo-phase培養システムを開発した。我々は、この培養システムを用いて健常胎児1人分の臍帯血に含有されるCD34陽性細胞から血小板輸血製剤1.8単位に相当する血小板数をin vitroで作製可能な事を示した。更に、我々は作製した血小板が機能的に正常である事を確認した.我々が開発した血小板培養システムは新しい血小板輸血製剤の開発に役立つ可能性がある。
|