• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2004 年度 実績報告書

瀘胞樹状細胞との相互作用に基づいたヒトリンパ系腫瘍の増殖機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15591038
研究機関愛知県がんセンター(研究所)

研究代表者

鏡味 良豊  愛知県がんセンター, 研究所・遺伝子医療研究部, 研究員 (30270721)

キーワード濾胞樹状細胞 / 臍帯静脈内皮細胞 / 成人T細胞白血病・リンパ腫 / 末梢型T細胞リンパ腫 / 血管免疫芽球Tリンパ腫 / ヒト細胞培養系
研究概要

【目的】悪性リンパ腫のリンパ節腫瘍細胞から、定常的に増殖する細胞系を樹立することが困難であり、増殖機構解析の障害となっている。今回、培養条件の工夫として、リンパ節中に存在する支持細胞をfeeder細胞とした培養系の樹立を、種々のTおよびB細胞リンパ腫細胞を使用して検討した。【方法】支持細胞株として以下の2細胞株およびヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC)を使用した。1.濾胞樹状細胞様株HK (cytokine存在下で、CD4(+)T細胞の増殖を促進させる。)2.リンパ節間葉系細胞由来株SKFLS:濾胞性リンパ腫患者のリンパ節のdish付着細胞を不死化したもの。培養は、ヒト血漿20%およびIL-2,IL-4,IL-7,IL-10,IL-15を添加したIscove変法MEMの培養液を使用した。【結果】成人T細胞白血病・リンパ腫(ATLL):リンパ節3例、乳線腫瘤1例、末梢血8例より、B細胞を除去後、共培養を行った。リンパ節3例では、HK上で細胞株が樹立され,うち1例が腫瘍細胞由来であった。乳線腫瘤では、SKFLS上でのみ、腫瘍細胞由来の細胞株が樹立された。末梢血腫瘍細胞8例では増殖細胞は得られなかった。末梢型T細胞性リンパ腫3例では、HK,SKFLS,HUVECいずれにおいても、一ヶ月程度継続する増殖細胞を得た。血管免疫芽球Tリンパ腫3例では、HK上で1例、HUVEC上で1例が、3ヶ月程度の増殖を認めた。支持細胞上で増殖した細胞は、非存在下では、cytokine添加でも次第に増殖が停止した。また、cytokine非存在下では、支持細胞の効果は認められなかった。【考察】種々のB細胞リンパ腫のリンパ節細胞においては、上記の3つの支持細胞での増殖促進効果は、現在まで認められなかった。以上の結果より、一部のT細胞腫瘍において、支持細胞がその増殖の維持に関与をしていることが示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Methylenetetrahydrofolate reductase gene (MTHFR) polymorphisms and reduced risk of malignant lymphoma.2004

    • 著者名/発表者名
      Matsuo K, Kagami Y, et al.
    • 雑誌名

      Am J Hematol 77(4)

      ページ: 351-357

  • [雑誌論文] Polymorphisms of p53 Arg72Pro, p73 G4C14-to-A4T14 at exon 2 and p21 Ser31Arg and the risk of non-Hodgkin's lymphoma in Japanese.2004

    • 著者名/発表者名
      Hishida A, Kagami Y, et al.
    • 雑誌名

      Leuk Lymphoma. 45(5)

      ページ: 957-964

  • [雑誌論文] Identification of novel CTL epitopes of CMV-pp65 presented by a variety of HLA alleles.2004

    • 著者名/発表者名
      Kondo E, Kagami Y, et al.
    • 雑誌名

      Blood 103(2)

      ページ: 630-638

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi