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2004 年度 実績報告書

ヒトより分離したウイルス遺伝子による自己免疫病発現に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15591043
研究機関東北大学

研究代表者

宗像 靖彦  東北大学, 病院, 助手 (20271950)

研究分担者 亀岡 淳一  東北大学, 病院・講師 (30261621)
張替 秀郎  東北大学, 病院・講師 (50302146)
キーワードパルボウイルスB19 / 感染受容体 / Ku80
研究概要

昨年までの研究成果より、ヒトパルボウイルスB19(B19)のNS1遺伝子をC57BL/6マウスに導入することで、コラーゲン誘導関節炎(CIA)を発現させることが可能であることを示し、B19持続感染が関節リウマチ(RA)発症の直接原因となりうる可能性を指摘してきた。B19はErythrovirusであり、赤血球細胞への感染親和性が高いとされるが、RA病態を形成する際のEffector細胞はB19感染免疫細胞と考えられる。B19の免疫細胞への感染機序は未知であったが、今年度の本研究においては免疫細胞におけるB19感染受容体を発見し、B19感染機序解明に資することができた。
単クローンT細胞株H9よりB19被殻蛋白への結合蛋白をアフィニティー法で単離し、アミノ酸分析の結果、これが自己抗原として知られる、Ku80であることが判明した。Ku80とB19の特異的結合を競合ELISA法などで証明し、Ku80のB19感染受容体機能を、Ku80遺伝子導入HeLa細胞のB19感染実験で証明した。元来核蛋白として局在機能するKu80が生理的条件で細胞表面に発現しうるのか?については、骨髄細胞(赤芽球細胞、T細胞、B細胞)表面に発現していることがFACS法により確認された。一方、末梢血単核細胞表面には検出できず、Ku80を介した免疫細胞へのB19感染の場は骨髄中であることが推定された。このことは、B19持続感染の場が骨髄中である事実に矛盾しない。
一方、細胞表面に発現するKu80からはB19の接着に伴い、細胞内活性化のシグナル伝達がなされているようであり、結果として細胞骨格構築の変化がおこることを明らかにした。この現象に関わる詳細機序については更なる追求が必要である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Human parvovirus B19 transgenic mice become susceptible to polyarthritis.2004

    • 著者名/発表者名
      Takasawa N, et al.
    • 雑誌名

      Journal of Immunology 137・7

      ページ: 4675-4683

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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