研究課題/領域番号 |
15591096
|
研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
合井 久美子 山梨大学, 医学部附属病院, 助手 (70324192)
|
研究分担者 |
杉田 完爾 山梨大学, 医学部附属病院, 講師 (60138055)
犬飼 岳史 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 助手 (30293450)
|
キーワード | HDAC inhibitor / 急性リンパ性白血病 / apoptosis |
研究概要 |
急性リンパ性白血病細胞株9株(11q23型2株、ph1陽性型2株、T細胞型3株、その他のpre-B細胞型2株)、急性骨髄性白血病細胞2株に対して、Sodium Butyrateを投与し、24時間後にapoptosisについてAnnexin V/PI二重染色法で解析したところ、sodium butyrate1-2mMの条件下ではT細胞型2株、Ph1陽性急性リンパ性白血病細胞株1株、Ph1陽性急性骨髄性白血病1株、11q23型2株、pre-B細胞型2株でapoptosis細胞比率が60%以上となった。他のHDAC inhibitorであるtrichostatin Aでは、明らかに急性リンパ性白血病細胞株の感受性が骨髄性白血病より強い傾向が認められていたが、Sodium Butyrateではそのような傾向は観察されず、HDAC inhibitorの種類により、白血病細胞の感受性が異なることが示された。HDAC inhibitorによるapoptosisの機構に関しては、Caspase-3、Caspase-9の断片化が観察され、Bc12 family proteinの関与が示唆されたが、Caspase-8の断片化はほとんど観察されなかった。さらにRibonuclease Protection Assay(RPA)法を用いて、HDAC inhibitorによるTNF family関連遺伝子の発現変化について検討したが、遺伝子発現の変化はHDAC inhibitor投与前後で認められなかった。現在apoptosis関連蛋白BAK, BADなどHDAC inhibitorにより発現量の変化がみられた遺伝子について、Chromatin immunoprecipitation assayを用いてプロモーター領域のヒストンのアセチル化について検討を試みている。
|