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2003 年度 実績報告書

乳児重症ミオクロニーてんかんにて検出される変異型イオンチャネル遺伝子の機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 15591110
研究機関岡山大学

研究代表者

大内田 守  岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (80213635)

研究分担者 大守 伊織  岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 医員
キーワードてんかん / イオンチャネル / 遺伝子変異
研究概要

乳児重症ミオクロニーてんかん(severe myoclonic epilepsy in infancy ; SMEI)は生後4-6ヶ月から熱性けいれんや種々のてんかん発作が出現する難治てんかん症候群のひとつである。我々はこの疾患の原因遺伝子の検索を目的とした遺伝子解析を行った結果、ナトリウムイオンチャネル遺伝子SCN1Aのアミノ酸変異を伴う遺伝子変異を検出した。このSCN1A遺伝子変異はSME1患者において非常に高い相関が見られることより、これらのSCN1A遺伝子変異がSMEIの発症に重要な役割を担っていると考えられた。
そこで、今年度は変異型イオンチャネル蛋白の解析を行うことによりこれらの遺伝子変異がイオンチャネルの機能にどのような活性変化をもたらしているのかを明らかにする目的の為に、変異型および正常型遺伝子のSCN1A cDNAをクローニングし発現ベクターの構築を行った。遺伝子サイズが大きいので複数の領域に分断・作成し組み立てているが、遺伝子配列の特徴の為に分子内再編成、欠失を生じてしまう傾向にあり変異型の作成が遅れている。チャネル複合体形成に必要なサブユニット遺伝子SCN1B cDNAの発現ベクターは、細胞に確実に発現プラスミドが導入されたことを確認できるように、蛍光蛋白マーカーを持つプラスミドにクローニングを行った。
また、cDNAを回収する過程で、ヒトの脳組織ではSCN1A遺伝子のIsoformが複数存在することを発見した。そこで、そのIsoformの解析を行ったところ、これらはエキソン11に、11アミノ酸および28アミノ酸の欠失を持つタイプであることを明らかにした。この領域はゲートを構成するドメインIとIIの間にある細胞内ループ領域であり、そこは高頻度で変異が見つかっている領域であることより、これらのIsoformもイオンチャネルの機能に影響を及ぼすのではないかと考えられる。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] Ohmori, I.: "Is phenotype difference in severe myoclonic epilepsy in infancy related to SCN1A mutants?"Brain and Development. 25. 488-493 (2003)

  • [文献書誌] Ohtsuka, Y.: "Paroxysmal movement disorders in severe myoclonic epilepsy in infancy."Brain and Development. 25. 406-410 (2003)

  • [文献書誌] Beder, B.L.: "Genome-wide analyses on loss of heterozygosity in head and neck squamous cell carcinomas."Laboratory Investigation. 83. 99-105 (2003)

  • [文献書誌] Morimoto, Y.: "Splicing isoform of SYT-SSX fusion protein accelerates transcriptional activity and cell proliferation."Cancer Letters. 199. 35-43 (2003)

  • [文献書誌] Toyooka, S.: "Detection of codon 61 point mutations of the K-ras gene in lung and colorectal cancers by enriched PCR"Oncology Reports. 10. 1455-1459 (2003)

  • [文献書誌] Koyama, M.: "Activated proliferation of B-cell lymphomas/leukemias with the SHP1 gene silencing by aberrant CpG methylation."Laboratory Investigation. 83. 1849-1858 (2003)

  • [文献書誌] Morimoto, Y.: "Single nucleotide polymorphism in fibroblast growth factor receptor 4 at codon 388 is associated with prognosis in high-grade soft tissue sarcoma."Cancer. 98. 2245-2250 (2003)

  • [文献書誌] Kawai, A.: "Establishment and characterization of a biphasic synovial sarcom cell line. SYO-1."Cancer Letters. 204. 105-113 (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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