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2003 年度 実績報告書

新生児慢性肺障害の病態解析と、治療における基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 15591154
研究機関信州大学

研究代表者

馬場 淳  信州大学, 医学部, 助手 (00324252)

研究分担者 安井 耕三  信州大学, 医学部, 助教授 (90200493)
キーワード液体人工換気 / Perfluorocarbon / 細菌性肺炎 / II型肺胞上皮細胞 / IL-8 / TNF-α / SP-A
研究概要

多孔性のポリカーボネートのフィルム上に、II型肺胞上皮細胞を単層培養し、このフィルムで、チャンバーを肺胞側、間質側に分ける肺胞モデルを作製した。チャンバーの肺胞側からII型肺胞上皮細胞を、グラム陰性菌の菌体成分であるリポポリサッカライド(LPS)で刺激し、グラム陰性菌による細菌性肺炎および肺胞上皮細胞障害モデルを作製した。同様にグラム陽性菌のαトキシンでII型肺胞上皮細胞を刺激し、グラム陽性菌による細菌性肺炎および肺胞上皮細胞障害モデルも作成した。この細菌性肺炎モデルに液体人工換気で使用するPerfluorocarbonを肺胞側に加え、肺胞上皮細胞の表面を覆った後、肺胞側、間質側の培養液中の炎症性サイトカインであるIL-8を測定した。Perfluorocarbonはグラム陰性菌による細菌性肺炎モデルにおいても、グラム陽性菌による細菌性肺炎モデルにおいても、肺胞上皮細胞のIL-8分泌を抑制することが明らかになった。
II型肺胞上皮細胞を炎症性サイトカインのTNF-αで刺激すると、サーファクタントプロテインA(以下SP-A)の分泌が抑制された。多孔性のポリカーボネートのフィルム上に、II型肺胞上皮細胞を単層培養し、このフィルムで、チャンバーを肺胞側、間質側に分ける肺胞モデルで、肺胞側にTNF-αを加え、肺胞内で生じた炎症により、サーファクタントプロテイン産生が抑制された肺胞モデルとした。このモデルの肺胞側に液体人工換気で使用するPerfluorocarbonを加えると、SP-A産生はTNF-α刺激前の値に回復した。液体人工換気下では炎症により抑制された肺胞上皮細胞のSP-A産生能が回復することが明らかとなった。

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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