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2004 年度 実績報告書

遺伝子導入マウスを用いた神経細胞接着分子L1の脳神経系形成期における機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 15591160
研究機関京都府立医科大学

研究代表者

伊東 恭子  京都府立医科大学, 医学研究科, 助教授 (80243301)

研究分担者 伏木 信次  京都府立医科大学, 医学研究科, 教授 (80150572)
キーワード神経細胞接着分子L1 / 脳神経発達 / 遺伝子導入マウス / 免疫組織化学
研究概要

目的)本研究は、L1蛋白の6番目のイムノグロブリンドメインのみを欠如したノックインマウス(B6-6D on C57BL/6 genetic background)およびL1ノックアウトマウス(B6-L1KO on C57BL/6 genetic background)の胎生期脳神経形成を時空間的に解析し、L1遺伝子異常に基づく水頭症発症のメカニズムを明らかにしようとするものである。
方法)B6-6DおよびB6-L1KOマウスの胎仔脳の形態学的解析には、胎齢12.5日、16.5日の胎仔を対象とした。胎齢12.5日、16.5日の胎仔を摘出し、羊膜からDNAを抽出、通常のPCR法で各胎仔のgenotypeを決定した。胎仔は4%パラフォルムアルデヒドで固定し、組織切片を作成、通常の染色に加え、免疫組織化学的染色を施し、組織学的検討をおこなった。
結果ならびに考察)胎齢12.5日におけるB6-6Dマウス(-/Y)の発生率は、-/Y:+/Y&+/+:-/+:15%:70%:15%、B6-L1KOマウス(-/Y)の発生率は-/Y:+/Y&+/+:-/+=13%:74%:13%、胎生16.5日におけるB6-L1KOマウス(-/Y)の発生率は-/Y:+/Y&+/+:-/+=16%:56%:28%であり、妊娠12.5日より以前に致死的要因の作用することが示唆された。B6-6Dにおいては、胎齢12.5日における網膜、網膜視蓋路の形成、終脳、間脳、中脳、脳幹、脊髄神経、脊髄後根神経節の神経発生は正常であった。B6-L1KOマウスにおいては、胎齢12.5日において、TUJ-1陽性の網膜神経節細胞減少、神経節細胞軸索伸長遅延、postoptic recessの低形成が見られたが、胎齢16.5日においては、B6-L1KOマウスの脳神経系発達は同腹野生型と差はなく、胎齢12.5日で見られた異常はレスキューされたと考えられた。B6-L1KO、B6-L1KOマウスとも発生率が低いため、充分な胎仔数を得ることができず、今後の方向性としては、in vivo electroporationを用いたSiRNA導入による脳の部位特異的な変化を集積することが必要と考えられた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] X連鎖性遺伝性水頭症のモデル動物2004

    • 著者名/発表者名
      伊東恭子, 上口裕之
    • 雑誌名

      細胞工学 23(12)

      ページ: 1414-1417

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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