研究課題
基盤研究(C)
1987年の肺サーファクタント製剤の発売を契機に超早産児の予後が改善され、1991年には母体保護法(旧優生保護法)における"生育"限界の解釈が妊娠24週から妊娠22週に変更された。以降、新生児科医が妊娠22-23週の出生児の分娩に立ち会う機会が増えた。欧米先進国において、妊娠23週出生児に対する蘇生、治療介入は一部の国を除きコンセンサスを得ていると思われる。一方、妊娠22週出生児に対する蘇生、治療介入については否定的な考え方が多いようである。現に、American Academy of PediatricsとAmerican Heart Associationが出している新生児蘇生マニュアルには、早産児の蘇生、治療介入("生育"限界)の対象を妊娠23週以降と記載しており、米国において妊娠22週出生児に対する蘇生、治療介入は事実上行われていないと思われる。おそらく世界中で我が国の新生児科医が妊娠22週出生児に対する蘇生、治療介入を行っているのではないかと推測される。以上のような、超早産児の増加を背景に、研究課題の胎児肺の成熟を中心に研究を行った。さらに、研究期間内に新生児領域の晩期循環不全が話題になったこともあり、超早産児の中期予後と関連のある胎児副腎の成熟についても検討を加えた。研究代表者が本研究期間内において、検討した項目の概要は以下の通りである。1."生育"限界について(1)妊娠中期流産児の肺上皮細胞のmaturationを検討し、"生育"限界の科学的妥当性を検証する。(2)妊娠22-23週出生児の短期予後調査(3)出生体重500グラム未満の短期予後調査(4)胎児副腎のmaturationに関する検討2.実験的な検討(1)胎内感染合併が、ムチン蛋白、KL-6の産生を含めた胎児肺のmaturationに与える影響。(2)(超早期産児の)肺炎予防にラクトフェリンが有効か検証する基礎的検討。
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NeoReview (in press)
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