平成15年度の研究により、以下のことが明らかとなった。 1)ヘイリーヘイリー病遺伝子(ATP2C1)のプロモーター領域、non cording領域から-1200bpまでの遺伝子多型の有無につき検討したところ、6ヶ所の遺伝子多型を同定し得た。この多型と疾患の発症との関連につき検討を行ったが、関連は見られなかった。 2)同部位を種々のフラグメントにクローニングし、レポーターアッセイを行ったところ、+22〜+60の部位に転写活性化配列が同定された。さらにゲルシフトアッセイなど行ったところ、同部に結合する転写因子として、Yy 1とSp 1が同定された。 以上の結論として、1)Yy 1とSp 1によりヘイリーヘイリー病遺伝子の転写活性が制御されていること、2)これら転写因子の発現調整により、同疾患のコントロールが可能であること、などが示唆された。
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