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2004 年度 実績報告書

レドックス動態解析による皮膚炎症発症メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 15591198
研究機関日本医科大学

研究代表者

山岡 淳一  日本医科大学, 医学部, 講師 (80283688)

キーワードレドックス / 酸化ストレス / NO / アポトーシス / 皮膚炎症 / UVB
研究概要

●さまざまな種類の皮膚炎症病態の成立には、レドックスバランス、すなわち、酸化ストレスと抗酸化物・抗酸化酵素のバランスが本質的に重要な役割を果たしていると考えられる。したがって、皮膚炎症におけるレドックスバランスの詳細を明らかにすることは、単に病態解明のためだけでなく、炎症疾患の新たな治療法の開発のためにも必要なことと考えられる。
●1,中濃度一酸化窒素(nitric oxide; NO)による,UVB照射後に生ずるケラチノサイトアポトーシスの抑制
本研究では皮膚炎症のなかでも特に、皮膚にUVBを照射した後に生ずるケラチノサイトアポトーシスについて調べた。このアポトーシスは酸化ストレスによりひき起こされると考えられているが、本研究では、レドックスバランス関連分子であるNOのこの反応への影響を調べた。その結果、中濃度NOはUVBによるケラチノサイトアポトーシスを抑制することを見い出した。さらに、NOがアポトーシスシグナル伝達経路のp53,caspase8,caspase9およびcaspase3を抑制すること、NOはBcl2を活性化することを明らかにした。これらの機序により、中濃度NOはUVBによるケラチノサイトアポトーシスを抑制すると考えられる。なぜNOがこのような効果を持つのかについての詳細は現在のところ不明であるが、おそらくは、NOがレドックスバランスの調節に関与する別の分子と反応するためではないかと考えられる。
●2,レドックスバランス解析系としての炎症刺激モデルマウスの作製
皮膚炎症をもたらす刺激のモデルマウスとして、(1)圧迫による虚血モデルマウス、(2)創傷モデルマウス(3)紫外線モデルマウス、(4)擦過刺激モデルマウスを作製した。現在のところ、これらのモデルマウスにおけるレドックスバランス解析による病態解明はまだ始まったばかりであるが、今後さらに使用していく予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Nitric oxide inhibits Ultraviolet B-induced murine keratinocyte apoptosis by regulating apoptotic signaling cascades.2004

    • 著者名/発表者名
      Junichi Yamaoka, Seiji Kawana, Yoshiki Miyachi
    • 雑誌名

      Free Radical Research 38

      ページ: 943-950

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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