昨年度ラット脳由来のcDNAライブラリーのスクリーニングを施行しVMAT-2結合蛋白の候補となる50個の陽性コロニーが得たが、平成16年度はそれらに含まれる遺伝子の解析を行った。しかし塩基配列を解読してみると、スクリーニングによって得られた遺伝子にコードされている蛋白は転写因子など輸送蛋白の機能を調節する因子として想像することが難しいものが多く、それらを生理的なVMAT-2結合蛋白と考え、さらに機能解析を行うべきかどうか躊躇せざるを得なかった。そこで我々は実際に機能解析を進める前に、こうしたスクリーニング結果をもたらした原因が使用したライブラリーにあるのではないかと考え、新たにVMAT-2が高度に発現する線状体に発現するRNAをもとにした遺伝子ライブラリーを作成することにした。現在このライブラリーをもとに再度スクリーニングを施行しているところであり、その結果をもとに結合蛋白についての解析を進めていきたいと考えている。
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