研究分担者 |
星 博昭 岐阜大学, 大学院・医学研究科, 教授 (60128395)
原 武史 岐阜大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (10283285)
周 向栄 岐阜大学, 大学院・医学研究科, 助手 (00359738)
西原 貞光 広島県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 助手 (40290548)
石垣 武男 名古屋大学, 大学院・医学研究科, 教授 (60094356)
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研究概要 |
本研究では,3次元マルチスライスX線CT画像を対象とし(特に,胸部と腹部の領域),複数の病変を自動検出できるコンピュータ支援診断(CAD)システムの開発の基礎研究を行い,その臨床応用への可能性を検討することを目的としている.以下の成果を得ている. 1)3次元X線CT画像の収集(CT画像データベースの構築):主に体幹部領域が撮像されたCT画像の収集を,200症例の規模で行い,画像データベースとして管理・保管した.これらは,多くの正常部位(異常病変検査時に撮影されたものから正常部位を利用するもの),肺がんや肺気腫性病変,あるいは肝臓病変を含む異常症例で構成されている. 2)解剖学的正常構造の自動認識アルゴリズムの開発:体幹部領域の主要な臓器等を,自動的にセグメンテーションするアルゴリズムの開発を行い,1)の画像データベースで抽出・認識の精度を確認し,概して良好な結果を得ている(70%以上の抽出精度). 3)異常部位の自動検出アルゴリズムの開発:肺がん病変(ノジュール陰影),肺気腫病変,乳がん病変,肝臓病変(肝硬変),大腸ポリープ,骨そしょう症などを自動検出・認識するための各種のアルゴリズムの開発を行い,初期の有効な結果を得ている(80%以上の検出精度). 4)2)と3)の手法を取り入れ,マルチ病変対応型の初期的なCADシステムの基礎研究として,今後の実用化に向けた展開(発展)につながる結果を得ており,これらの成果を元に,実用的なCADシステム開発に向けて,さらに研究を継続中である.
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