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2003 年度 実績報告書

脳内ニコチン性アセチルコリン受容体結合能の正常分布と喫煙及び禁煙の影響

研究課題

研究課題/領域番号 15591268
研究機関京都大学

研究代表者

石津 浩一  京都大学, 医学研究科, 助手 (50314224)

研究分担者 向 高弘  九州大学, 薬学研究院, 助教授 (30284706)
飯田 靖彦  群馬大学, 医学部, 助教授 (60252425)
キーワードニコチン / アセチルコリン受容体 / nAChR / 5IA / SPECT / dynamic収集 / 定量解析 / 動脈血採血
研究概要

新しく開発したSPECT用製剤であるI-123標識5-iodo-A-85380(5IA)を用いて、ヒト中枢神経におけるニコチン作動性アセチルコリン受容体(nAChR)のイメーソングと定量化を行ない、nAChRの脳内分布に対する喫煙の影響を観察する事を目的とした。初年度は5IA-SPCETを用い健常非喫煙者の脳内nAChR分布パターンを観察しその定量的評価を行った。対象は中枢神経疾患の既往歴と喫煙歴がない健常者で男性5、女性1の計6名(平均19.5±0.6歳)。撮影は3検出器型SPECT装置(Picker社製Prism3000)を用い、2minx60frames、120分間のdynamic SPECTを施行。6時間目まで1時間ごとに20分間の遅延像撮影を追加した。約150MBqの^<123>I-5IAを1分間で定速静注し、撮影中には頻回の動脈血採血を行い代謝率測定を施行した。解析は脳内各部位にROIを設定して得られた時間濃度曲線と動脈採血により得られた動脈入力曲線を用いてLogan Plotを行い、局所分布容積(DV)を算出した。結果、^<123>I-5IAは大脳皮質、小脳、基底核など、広範に取り込まれた。他部位より少ないが白質内にも取り込みが見られた。視床、脳幹は他部位より高い取り込みを示した。大脳皮質のカウントピークは投与後約1時間であったが、視床、脳幹部では約2時間後であった。[^<123>I]-5IAはnon-invasive linear plotting methodsでのreference regionsに適した部位がないと思われた。DV値(ml/ml)は前頭葉14.5±2.4、視床32.8±6.7、後頭葉13.5土2.8、脳幹23.7±6.1、小脳18.3±2.1であった。視床や脳幹では5IAの組織濃度曲線のピーク到達が遅く、視床や脳幹のより正確なDV値を求めるためには4〜6時間のスキャンが必要と考えられる。患者への応用を考えた時、長時間スキャンは非現実的であり、定量精度を加味した撮影時間の最適化が検討課題として残る。

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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