研究課題/領域番号 |
15591298
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研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
佐々木 真理 岩手医科大学, 医学部, 講師 (80205864)
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研究分担者 |
井上 敬 岩手医大学, 医学部, 助手 (70326651)
及川 博文 岩手医大学, 医学部, 助手 (10337157)
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キーワード | MRI / 超高磁場 / マルチスライスCT / 視床下核 / 腹側視床 / 定位脳手術 / 3次元画像 |
研究概要 |
本研究の目的は、超高磁場3Tesla(3T)MRI容積画像とマルチスライスCT(MDCT)容積画像を組み合わせ、従来描出不可能であった脳内微小構造の3次元形態や位置情報の詳細かつ正確な可視化/計測法を確立することにある。本年度は主に基礎的な要素技術の確立と画像解剖の解析を中心に研究を行い、下記の研究成果を挙げることができた。 1)Volume renderingのアルゴリズムでgray scale情報を表現することによって、CT, MRI容積画像の任意の複数断面を任意の方向から観察することのできる可視化法(hyperplanar reconstruction : HPR)を新たに開発した。本法により従来の3次元画像と多断面再構成画像を合成したような極めて視認性の高い画像を双方向性に作成することができるようになった。 2)MDCTの0.5mm等方性容積データより頭蓋内構造を抽出してHPR表示することによって、従来のCT画像では描出することのできなかった基底核や間脳の詳細な構造を任意の断面で良好に表示することができた。 3)3T MRIによる高分解能容積画像(3次元高速STIR画像)を撮像し、SE T2強調画像、3次元高速GRE画像と比較した。視床下核は高速STIR画像にて明瞭に同定することができた。視床下核の前内側部はForel H2野下方の低信号領域として、後外側部は赤核外側の低信号領域として認められた。SE T2強調画像では低信号を呈する黒質の前上方の低信号領域として認められたが、画像歪みによる位置ズレを避けることができなかった。GRE画像では視床下核の同定は困難であった。 4)画像解析ワークステーションを用いて3T MRI容積画像とMDCT容積画像の合成画像を作成し、両者の基底核や間脳の諸構造の形態や位置が一致することを確認した。
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