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2003 年度 実績報告書

ニューラルネットワークを用いた散乱線補正法の心筋、脳SPECT検査への応用

研究課題

研究課題/領域番号 15591302
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

橋本 順  慶應義塾大学, 医学部, 専任講師 (20228414)

研究分担者 久保 敦司  慶應義塾大学, 医学部, 教授 (90051771)
尾川 浩一  法政大学, 工学部, 教授 (00158817)
キーワードニューラルネットワーク / SPECT / 散乱補正 / 2核種同時収集 / I-123 / Tc-99m / 脳 / 心筋
研究概要

1 シミュレーションによる収集エネルギーウインドウ設定の検討
モンテカルロシミュレーションを用いてニューラルネットワークによる散乱補正を施行する際の至適収集エネルギーウインドウ設定を検討した。120keVから180keVの範囲に10のウインドウを設定し、入力層10、中間層20、出力層2の3階層型モデルを採用することの妥当性が示された。
2 ニューラルネットワークで使用する学習データの検討
ニューラルネットワークの学習データによる違いを検討するために4部分からなる四角柱ファントムと2部分からなる円柱ファントムに異なる割合で2核種(Tc-99m、I-123)を混合した系から作成したデータを使用した。学習データとして部分数の多い前者を使用した方が補正の精度がやや高かった。
3 ファントム実験
京都科学社製脳6分割ファントム、同社製胸部-心臓ファントムならびに自作の脳線条体ファントムによるファントム実験を行った。この新しい散乱線補正法によりファントムの各部にみたしたTc-99m、I-123の濃度を概ね5%以内の誤差で推定できることが判明し、従来法と比較して補正精度は大きく向上した。
4 臨床応用
(1)心臓領域
Tc-99m標識心筋血流製剤とI-123-BMIPPによる心筋血流と心筋脂肪酸代謝の同時計測ならびにTc99m標識心筋血流製剤とI-123-MIBGによる心筋血流と心臓交感神経機能の同時計測への臨床応用を行った。2核種同時収集を行う前に単独の製剤のみを投与して撮像を行い、同時収集データから散乱線補正をして得られた画像と比較することで、補正の精度を評価した。
(2)脳領域
脳動脈主幹部に狭窄を有する症例を対象にI-123-IMPをダイアモックス負荷時に、Tc-99m-ECDを安静時に投与して、負荷時脳血流と安静時脳血流の同時評価を行った。さらに負荷時と安静時に使用する製剤を入れ替えた組み合わせについても施行した。
臨床応用の結果として、心臓、脳領域とも散乱補正後の画像は単独収集で得られた画像所見とよく一致した。ただし補正により画像ノイズが増加し、今後の検討課題であると考えられる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 石井正俊: "ニューラルネットを用いた2核種分離についての実験的考察"信学技報. MI2002-124. 71-77 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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