研究概要 |
心筋preconditioning状態のイメージング法の研究 -心筋壊死の抑制を検出するインビボイメージング 心筋梗塞時に、梗塞領域を縮小している可能性がある、preconditioning状態を,臨床的に画像化することを目的として本検討を行った。preconditioning状態の作成は、イメージング施行前に短時間の冠動脈閉塞と再潅流を行い、その後、経時的なpreconditioning状態を検出できるかどうかについて検索した。イメージング方法としては、preconditioning時に細胞表面にPKCが活性化する状況が知られていることから、虚血再灌流ラットを用いてPreconditioningを検出するために、PKC抗体を用いて検討した。 方法 雄12週齢のwister ratを用いて、開胸下に虚血再灌流ラットを作成した。虚血再灌流は、完全閉塞時間を10分、20分、30分の条件で施行。放射性薬剤としては、IgG型抗体を用いて、In-111をラベリングした。冠動脈閉塞と再潅流を施行した直後、2日後、7日後においてプラナー画像、オートラジオグラフィを撮影するとともに、%ID/Gを測定した。 結果 プラナー画像においては、正常心筋と、再還流心筋との間に、有意な集積の差は見られなかった。ただし、%IDで測定すると、再灌流領域の集積増加が認められ、イメージングの可能性が示唆される結果であった。今後壁運動の変化とイメージング変化の検討、至適な撮影の時期等についての検討を行っていく予定である。
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