研究概要 |
Interventional radiologyにおける治療を目的とした放射線診断機器の使用における患者の皮膚被曝による障害を未然に防ぐ目的でICRPのPubl.85"rAvoidance of Radiation Injures from Medical Interventional Procedure"の勧告がなされている.それを受けて我が国では「IVRに伴う放射線皮膚障害の防止に関するガイドライン」が出版された.それによると標準ファントムとして20cmのアクリル板を用いることとなっている.この方法では皮膚被曝の現状を推し量ることはできるが,画質の評価はできない.われわれの開発した頭部専用ファントムでは画質の評価および線量の評価を同時に行うことができる点が優れていることが確認された. 臨床機で応用したところ画質評価における空間分解能計測用チャートが薄すぎたため改良の必要性が生じた.新たにエックス線用のチャートを購入して改良型のファントム内筒を現在作成中である. 線量評価においては空中線量,蛍光ガラス線量計との比較を行い,SDMを用いることが妥当であることを検証し,ファントムを含む測定装置を携行,郵送可能な形とした. また,本ファントムを用いた計測法についての実験およびマニュアルを作成した.これを利用することで各施設において同一の手技で計測を行えるようになる. 本研究の一部を2004年度にEuropean Society of Neuroradiology(Germany),日本脳神経血管内治療学会,日本神経放射線学会において発表した.
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