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2003 年度 実績報告書

胸部単純X線写真における類似差分画像法の開発に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15591311
研究機関日本文理大学

研究代表者

桂川 茂彦  日本文理大学, 工学部, 教授 (60021630)

研究分担者 芦澤 和人  長崎大学, 医学部, 助手 (90274662)
キーワード類似差分画像 / 経時的差分画像 / 胸部単純写真 / コンピュータ支援診断 / 画像データベース
研究概要

胸部単純写真の類似差分画像法を開発するのが本研究の目的である.具体的には,読影の対象画像と,データベースに含まれる類似した他人の画像を差分することによって,正常構造を除去して,、対象画像に含まれる病巣陰影だけを強調する手法を開発する.平成15年度は以下の事項について研究を行った.
1.研究環境の整備
LINUXをOSとしたPC(DELL Precision 650)を購入し,アルゴリズムの開発環境を整えた.
2.画像データベースの構築
computed radiography(CR)システムを利用した平成8-9年の肺癌検診で,これまでに要精密検査の指摘を受けていない8,776枚の正常胸部写真を含む画像データベースを構築した.画像を選択した後,被検者のプライバシーを守るために,すべての画像の患者情報を含むヘッダーを除去した.
3.類似画像検索アルゴリズムの開発
データベースに含まれる画像を男女別,肺野のサイズ別に分類したサブセットを作った.対象画像と対応するサブセット内で,相互相関値を類似度として類似画像を10枚検索するようなアルゴリズムを作った.
4.差分画像アルゴリズムの改良
以前我々が開発していた同一人の差分である経時的差分画像法において,非線形画像変形の許容度を拡大して,他人同士の差分にも適用できるように改良した.
5.類似差分画像の評価
画像データベースとは別に,肺野内に腫瘤を持つ10枚の対象画像を選び,それぞれ10枚の類似差分画像(合計100枚)を作成して,放射線科医師が臨床的有用性を主観的に評価した.その結果,10例すべての対象画像に対して,それぞれ平均5枚の類似差分画像で臨床的有用性があると判断された.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 桂川茂彦: "CADのアルゴリズムとシステムの評価"日放技会誌. 59・4. 455-459 (2003)

  • [文献書誌] 桂川茂彦: "胸部単純写真の経時的差分画像"信学技法. 103・96. 49-53 (2003)

  • [文献書誌] 芦澤和人: "胸部単純写真におけるコンピュータ支援診断(CAD)"画像診断. 23・6. 680-687 (2003)

  • [文献書誌] 近藤啓介: "胸部単純写真におけるエッジ協調画像を利用した患者自動認識方の開発"日放技会誌. 59・10. 1277-1284 (2003)

  • [文献書誌] 桂川茂彦: "胸部コンピュータ支援診断(CAD)システムにおける技術的課題"日放技会誌. 59・11. 1358-1360 (2003)

  • [文献書誌] J.Morishita: "Potential usefulness of biological fingerprints in chest radiographs for automated patient recognition and identification"Acad.Radiol.. 11・3. 309-315 (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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